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第七節 超神化の代償

清浄京の治療施設で帝釈は寝ていた。


「な・・・ここは?」


おぼろげに帝釈の目は開き知らない天上を見上げていたのである。


「よかった。たっちゃん大丈夫だったんだね。もう一週間も目をさまさないから心配したよ。」


「そこにいるのは・・・・天女なのか?」


「そうだよ。不動丸さん・みろくちゃん・阿修羅丸くんもみんないるよ。」


「まったく心配かけやがって生きた心地がしなかったぜ。」


「まったくじゃぁ。わらわもものすご~く心配したのじゃぞ?!」


「俺は大丈夫だってわかってたけどな。まあ意識が戻ったんなら問題ねえだろ。」


「なにいってんだよ阿修羅丸おまえが一番心配してたんはねえか?ことあるごとに帝釈、帝釈ってよ。」


「な?!なにいっていやがるんだ俺は帝釈なら平気だろうと思って自信をもって目を覚ますのを待ってたんだよ。」


不動丸たちは帝釈が目を覚まし、何もなかったことを確認すると安堵していた。


「目を覚ましたようですね。よかった。」


病室の扉があくと神皇と法海が帝釈の病室へとはいっていったのである。


「雫、法海さん二人そろってどうしたんですか?」


「帝釈さんが目を覚ましたと聞いて急いできたのです。」


「ところで雫俺にいったいなにがあったんだ?天女が死にかけたって怒りが込み上げてきたとおもったらそのあとなにがおきたのかわからないんだ。」


「やはりそうでしたか。帝釈様の宝玉が割れたときに気づくべきでした。帝釈様は超神化をとげたのです。しかし、本来とは真逆の超神化です。」


「超神化?真逆?どういうことなんだ?」


「私から説明しましょう。」


法海は帝釈になにがあったかをみんなに伝えたのである。


「それは帝釈さんが怒りつまり負の力によって超神化をしたということです。負の力で目覚めた超神化をしたものは超魔神化したということです。


 超魔神化は冥魔導神や滅天童子のような魔力を宿して変化するものですだから冥魔導神と滅天童子の神化に対抗する武器が通用しなかったのです。」


「じゃあ俺はその超魔神化したってわけなのか。」


「その通りです。今の帝釈さんは超魔神化をすることが可能でしょう。ですが、その力は精神をむしばみ命を落とす呪いとなるでしょう。」


神皇は帝釈に近づきいったのである。


「帝釈様。割れた宝玉を戻すことはできません。超神化を正しく行うために怒りではなく正の心を超神化をしなくてはなりません。」


「超神化、そして超魔神化・・・・・自分の心に意識を集中するとなにかどす黒い感情があるのがわかるよ。それで俺はどうすればいい。この超魔神化を超神化にするにはどうすればいい?


雫、法海さんおしえてくれ。」


「そんなにあせらなくても今は体をゆっくり休めてください。超神化の正しい使い方はのちに帝釈天様から説明があるでしょう。その時にはっきりします。」


「そうか。わかった。今は体を休めることに集中するよ。心配かけた雫、法海さん。」


帝釈は自分の置かれている状態を認識したことを確認した神皇と法海は病室からでていった。


「じゃあたっちゃん私たちも帰るね。ゆっくり休んで元気取り戻してね。」


天女たちも帝釈のいる病室を後にしたのである。


「超神化か・・・・・。」


帝釈はまた横になりこれからの自分はどうなるのかということを思っていた。

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