こんな日のデートは…(200文字小説)
いつもカップルで賑わうデートスポット。
「今日は空いているわね」
「こんな天気だからね」
「いつもこうだといいのにね」
「でも、こんな天気じゃ…」
「こういう時の方がわくわくしない?」
彼女が声を弾ませる。
そして、そっと目を閉じる。
僕は彼女を抱き寄せる。
彼女はお互いの傘がぶつからないよう、持っていた傘をよける。
その瞬間、突風に煽られて傘もろとも彼女が吹き飛んだ。
「だから、台風の日に来るのはよそうと言ったのに」
台風18号が接近しています。ご注意を!