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大国主になった厨二 古事記世界でチート無双  作者: かぐけん&亜美会長
第七章 海人族とイト国の女王編
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マグロの筋力ってすごいらしいよ

ブックマークや評価ポイント、感想をありがとうございます!

「さて、ショータイムだぜ!」


 扉から出るときには火魔法を使ったが、外では大きな魔法は使えない。

 民家からは少し離れているとはいえ、ここは村の中だからだ。

 どうしようもない場合は別だが、できるだけ村を破壊しないように戦いたい。


「まずは串刺しだな!」


 万宝袋(まんぽうぶくろ)から生弓(いくゆみ)を出して天に向けて構える。

 弦を引き絞ると、光の矢が現れる。

 限界まで張り詰めた弦を放すと、光の矢が天に向けて飛びだした。


「うらぁ!」


 空に向かって180本の光の筋が走る。

 弧を描いてフィッシュマンたちに降り注ぐ。

 まるで光の矢の雨だ。


「なんだそれ!?」


 ジレが目を丸くしている。


 フィッシュマンたちは、何本もの矢に撃たれ貫かれて倒れていく。

 不気味な叫び声、悲鳴なのだろうか。

 視界を埋めていたフィッシュマンが三分の一に減った。


 矢に倒れたのは後ろのほうのやつらだ。

 最初に向かってきていた集団は、すでに目の前に来ている。


「おい、ムイチ! きたぞ、おい!?」


 武器を構えたフィッシュマンが殺到する。

 無機質な黒い目は不気味だ。


 槍や棒きれ、それぞれが武器を手にしている。

 頭は悪そうだが、純粋な殺意って怖いよな。

 まあ、実力差があるので脅威にはならないが。


 ジレが慌てている。

 キクムさんは落ち着いて(やり)を構えている。


 左手に天地理矛(あめつちのことわりのほこ)を持ち、右手に生太刀(いくたち)を握る。

 左半身を前に出して、半身の構えとなる。


「スゥーーーッ」


 俺は思い切り息を吸った。


 突き出した左手の天地理矛(あめつちのことわりのほこ)を一瞬引いてから、呼気とともに突き出す。


「ドラララララララ!」


 一秒間に18回の突き、十文字の刃がきらめく矛先は肉眼でとらえることはできない。

 一突きごとにフィッシュマンたちの残骸が宙を舞う。


 そして、左足で蹴って時計回りに回転して、その勢いで飛び上がる。


「回転斬り(フューリー)」


 時計回りに回転しながら、フィッシュマンの群れに突っ込む。

 右手の生太刀(いくたち)が近くを切り裂き、その軌道の後をロングレンジの天地理矛(あめつちのことわりのほこ)が斬り飛ばす。


 一回転して着地、すぐさま逆回転、独楽(こま)のように回りながら、フィッシュマンを斬り飛ばしていく。


「すげえ!」


 ジレが叫んだ。

 四回転で60体のフィッシュマンを倒した。


 扉の前にキクムさんとジレがいて、俺はその前で戦っている。


 まわりには、フィッシュマンの死体が積みあがっていく。


 たしかにこいつらは見た目のサイズに似合わず、ものすごい怪力だ。

 しかし、俺の膂力(りょりょく)はそんなものじゃない。

 こいつらが束になってかかってきたところで、俺にとっては雑草を刈る作業でしかないのだ。


 フェイントも駆け引きもない、力まかせの攻撃。

 まさに群れてくる魚群のようだ。

 数と勢いの暴力は、力が及ばない者たちには、それは脅威になることだろう。


 しかし、俺は大波流免許皆伝だ。

 こんな安易な攻撃がどれだけ打ち込まれても、なんら脅威に感じることはない。

 動きの起こりから、どこに攻撃が向かってくるか瞬時にわかってしまうのだ。


 これは、叡智(えいち)の祝福の思考加速と並列演算によって、さらに反応速度と予測精度を上げている。


 フィッシュマンの数が減ってきた。

 もう20体もいないが、こいつらはある意味勇敢だ。

 なにせこれだけやられても逃げるやつがいないのだ。

 動物として生存本能があれば、ありえないことだと思うのだが、強烈な催眠とか洗脳でも施されているのだろうか?


 さて、あと少しだ。

 気が緩みかけたとき、それがきた。


「ムイチあぶない!」


 キクムさんが叫ぶ。


 唸りをあげて巨大な石が飛んできた。

 後ろにはキクムさんとジレ、そして扉があるから避けるわけにはいかないな。


「っつぅ」


 生太刀で弾いて次弾に備えるが、次はこない。


 そして、そいつらが姿を現した。


「マグロ?」


 ちょっと目が点になった。


 後方から現れたのは、黒くて巨大なフィッシュマンたちだ。

 今までのがサバだとすると、これはマグロってところか?


 3メートルはある巨体、手足も太い。

 それが4体ほどのしのしと歩いてきた。


 向かってくるフィッシュマンを倒し終わって、残るはマグロだけになっている。


「シャアアアア」


「うお、()えた!?」


 マグロが()えた。

 ジレは恐怖で座り込んでいる。


 まあ、たしかにでかいし怖いが、俺が脅威を感じるほどではない。


 飛び込んで天地理矛(あめつちのことわりのほこ)で、左端のマグロの頭を斬り飛ばした。


「サッ」


 残りの三体が一斉に俺に向けて武器を振り下ろしてきた。


「トゥ」


 生太刀(いくたち)で払うと、マグロたちは体勢を崩した。


 武器を払った勢いのまま、生太刀を振り下ろして、マグロたちの足を斬った。

 崩れ落ちるマグロたちの頭を、天地理矛(あめつちのことわりのほこ)の三連撃で突き斬ると、地響きを立ててマグロたちは地に倒れ伏した。


「やったな! ムイチ!」


 ジレが喜んでいる。

 キクムさんはあたりを警戒しているようだ。


「終わりかな?」


 あたりはフィッシュマンの死体が積み重なっている。

 魚臭くて気持ち悪いな。


 一箇所にまとめて焼くことにした。

 ジレとキクムさんと一緒に、200近くあるフィッシュマンを集めて山にした。


「いったいなんだったんだろう?」


 火魔法の温度を上げて焼き尽くした。

 水魔法で消火した後、風魔法で臭気を飛ばした。


「残党がいるかもしれん。村の見回りをしよう」


 俺たちは村の周囲を調べることにした。

いつも読んでくださり、本当にありがとうございます。

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