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大国主になった厨二 古事記世界でチート無双  作者: かぐけん&亜美会長
第四章 八十神(やそがみ)の迫害編
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真っ赤な女の子

 ミホさんの屋敷でお茶を飲んでいると、ムル教官が帰ってきた。

 各チームのリーダーは、事後処理なんかの話し合いをしていたのだ。

 そして、ドタドタと足音をさせながら、すごい勢いでドアを開けて、息を切らせながら部屋に飛び込んできた。


「おい!すごいことになったぞ!」


「んあ?」


 ムル教官の勢いに驚いて、変な声が出てしまった。


「一時間後に宿屋街の街道で凱旋(がいせん)パレードが行われることになった。沿道にはもう観衆が集まりはじめてるぞ」


「早いっすね」


「なにせテマ山に入ってすぐのところで任務完了したわけだからな。撤収(てっしゅう)も早かったわけだし」


「ああ、そうですね」


「それと季節が季節だけに、早くしないと肉が傷むからな」


 まだ朝だけど、たしかに外は暑くなってきている。


「レッドギガントボアを先頭に、今回の任務に参加した者が行進するんだ。これはすごく名誉なことだぞ!」


 ムル教官はとても興奮している。


「そしてだな。ムイチとミナは最大功労者として、先頭の神輿(みこし)に乗せられることになった!そしてパレードの後の式典で、テマ町長から名誉勲章が授与されるんだぞ!」


「欠席するっす」


 俺は即答で拒否った。


 ムル教官のドヤ顔が、驚愕(きょうがく)の色に変わる。

 目が飛び出ちゃいそうだ。

 これ、目潰し決めたら気持ちいいだろうな。


「なにぃ!?なんでだよ!?」


「恥ずかしいんで無理っす」


 そう、俺はコミュ障だ。

 そして引き篭もり志望なのだ。

 立派な日陰者をひっそりと目指してるのに、パレードとか式典とか無理すぐる。


「50年ぶりの快挙らしいぞ!こんな名誉なことないんだぞ!?」


「興味ないっす」


「なんでだよ!出てくれよぉ!出てくれないと俺が困るんだよぉ」


「なんでそんなに()すんすか?」


「支度金もらっちゃったんだもん」


 うわ、うぜえ!

 語尾がもんってなに・・・

 角刈りのおっさんがもんって・・・


「しかもちょっと使っちゃったんだもん」


「おい待て!wwwなんで貴様が使ってんだよ!」


 もんってはにかむ内容じゃねぇ。

 犯罪じゃねーか!


「使ったってどれくらい?」


「200万くらいだもん」


「返事おかしいだろ。もう、もんって言いたいだけだろおっさん」


 うぜえ、ミナが剣を抜こうとしてる。


「いくら支度金もらってたんだよ?」


「200万くらいだもん」


「全部使ってんじゃねーか!」


 そして今、ムル教官はさるぐつわをかまされて、逆さに吊られている。


 この男、支度金を何に使ったかというと、飲み屋のツケを支払ったらしい。

 パレードのための正装なんかを用意するための資金なのに、俺もミナも正装とか持ってないし。


「ミナちゃん、これ着てみて」


 すると、ミホさんが、娘が小さいときに着ていたという服を出してきた。

 赤くてかわいらしい服だ。

 さすが貴族だけあって、正装として十分というか、これ以上のものはない感じだ。


「ムイチさんには、わしが貸してあげよう」


 ミチオさんが黒っぽい服を持ってきてくれた。

 ゆったりした上下で、生地が気持ちいい。


「師匠」


 ミナが着替えてきた。

 うれしそうな顔をしている。

 似合ってるな。

 とてもかわいらしい。

 あ、子供としてのかわいらしさだから誤解しないでほしい。

 俺は犯罪者ではない。


「しかたない。行くか」


 あまり気乗りしないが、まわりの全員が乗り気なのだからしかたない。

 俺は流されやすく、長いモノには、うまくまかれちゃう男なのだ。

 空気も読める日本人だしな。


 ムル教官はしかたないので降ろしてやったら、さっそく正装に着替えていた。

 ハチマキに水色のハッピに、裸にさらしを巻いて白の半ズボン。

 なんの祭りだよ!?ww

 って、背中に赤文字で大きく祭って書いてある。


「正装ってあんなのなんですか?」


 ミチオさんに聞いてみたら、まったく違うとのことだった。

 まあ、ムル教官には特殊な役目があるのかもしれん。

 なるべく離れて歩こう。


 そして、俺たちは凱旋パレードに参加するため、北の宿屋街へと向かった。

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