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【完結】異世界唯一の透明人間、好き放題生きていく。  作者: 秋田
【第2章】神聖アルディア魔法学校編

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【第87話】かくれんぼ

暇で暇で仕方ない方はご視聴ください!

「なんかいまいち理解できない」など「話無理やりすぎだろ」など思うかも知れませんが、それはご愛嬌ということで!


メイト・マルマロン

ハキマ・クォーツ

スピネル

ゾイ

アイカ

アリーテール

アクロ・アイト

イト

 さて、ゾイが『可愛い』の暴力にて男子集団を引き連れてヘルプに向かった後、メイトは走っていた。

 すっかりアイカを忘れていたメイト。若干の罪悪感を感じながら生徒寮のガラス製のドアを開ける。

「さて、コーラルとか言う奴がどこにいるか……聞き込むしかないか」

 ホテルさながらの赤絨毯や金箔の壁面など、豪華なロビーにはたくさんの生徒がワラワラしていた。

 (みな)、避難して来た感じだろう。

 こんなにいるなら誰かコーラルの姿を見てるかもしれない。

 メイトは深呼吸して、近くのソファに座っていた三人の女生徒に近寄る。

 メイトは自分と同じ立場の人間と話すことが苦手であった。理由は不明、先輩後輩同僚などの肩書きがあれば問題はなかった。

 しかし、ただ偶然同じ学校で同じクラスになっただけの人間を『友達』と称する、強制的に友好関係を築かせる欺瞞的な方針、それがどうも不可解で不愉快で、それに反発したくなった少年期、それをずるずる引きずり、中高で本当の友達なんてできなかった。

 だから憧れていた――そんな『友達』とか『仲間』とか詐術で欺瞞の不確定なものよりも、ただただみんなが自分のために生きる、『同情』も『仮初の友情』もない、しかし『人情』はあって『優しさ』がある――そんな世界を。

 昔から何も変わらない。俺は俺の好きなように生きるし、俺の好きな世界にしたい。

 だから、絶対助ける。

「な、なぁ……コーラルって人見てない?」

「え?」

 自身を鼓舞させたメイトは、女生徒――ではなく近くにいた同類っぽそうな『the 陰キャ』っぽそうな人に話しかけた。

「こーらる? いや分かんないっすね、どんな人すか」

「いや、知らないならいいんだ、悪かったな」

「あぇ? そう?」

 スタコラさっさと、特に余談も世間話もなく軽く手を挙げてその場を去った。

 はぁー緊張しますた。

 メイトはすでに疲れて呆れてソファに座り込む。

「いや違う!!」

 なんでそうなるんだよ早いだろ疲れるのと諦めるの!

 メイトは覚悟を決めて周りの人間に当たり次第語りかける。


「あの、コーラルって人見ませんでした?」


 結果、なんの成果も得られませんでした。

「知名度ねぇなぁコーラル……!!」

 またソファに座り込み、天井を仰ぐ。深いため息は不安げな喧騒の中に紛れて掠れていく。

 あーどうしよ……校則がある以上無理矢理ドアこじ開けていくこともできないし……。

 つか。

 根本を返せば、コーラルを誰も知らない=コーラルは影が薄い、ではなくここにいない、なのでは。

 そもそも、こんな人がいるなら、アイカを運ぶ姿が見られる訳だし、そんなとこに運ぶわけがないんだよ。俺がアイカを背負った時と透明なっていたことが先入観になり、勘違いしていたんだ。

 メイト、まさかの凡ミスッッ!! 圧倒的"悔い"!!!!

 某賭博アニメのナレーションを真似している間に、メイトは寮の外に走り出していた。

 この状況で誰にも見られない、誰もいない場所の方が妥当、ならばそこはどこか。

 学校で問題が発生→避難する。逆に避難するに値しない場所で、わざわざ行く必要もない場所。

 学習等。

 行かなければ、単なる予想で確証がないが、可能性はある……――。


――――――――――――――――――――


 返して。

 ――拒否します。

 なんで。

 ――返答できません。

 なぜ。

 ――約束だからです。

 誰と。


 ……『神』と、です。

 

「――!?」

 アイカが目を醒めると、暗い部屋にいた。

「――……? ……、……???」

 声が出ない、布であろうか、口に巻かれて声が出ないようにされてた。

 それどころか腕も動かないし足も動かない。大の字で拘束されている。

 顔だけ動かして部屋を見渡す。しかし、恐怖を煽る闇しかないことしか情報を得られない。

 なに? ここはどこ? なんで私は拘束されてるの?

 アイカは目を丸くして、朧げな過去を思い出す。

 確か、ゾイとの試合中に……なんだっけ……思い出せない。

「――起きたか」

 するとそこに人がいることに、不覚にも今更気がついた。

「んー? んーん?!!」

 アイカは塞がれた口でなんとか助けを乞う。しかし気がついていない、自分が冷静さを欠いていることに。

「くっヒヒ……クヒ、そのロープはアクロ特製でな、あらゆる魔法も干渉できない代物でヨォ……お前でも、解けねぇよな?」

 その男は、寝転ぶ自分の足元に立っている。その声音は救済の意など存在しない、邪悪で醜悪で下卑た低俗であった。

 それで理解する。犯人はこいつか、と。

 アイカとて、一介の年頃の女の子。そういう知識など二、三個、とも言わず人並みには持っているのは当たり前とのことである。

 故に理解できる。犯される、と。

「んー!!」

 それは救済を求める声音ではなく、抵抗。

「さぁてぇ? ……俺の好きなことは、強いと思っている女の堕落する姿を見るのが好きなんだよ……なぁ五位ィ!!」

 男は昂る感情と本能に身を任せ、アイカのスカートに手を入れていく。

「――〜〜ッ!!」

 アイカはくすぐったさと羞恥心に顔を赤く染めながら歪ませる。

「クハハッ……その顔だよ、いつもスカしてるその顔が歪む顔が見たかったんだよ! あぁ気持ちぃ〜」

 ベラッと舌を出して舐め回すように動かす。

 もう死ね。

 そして、男の手がアイカの大切な部分に届く瞬間、男は手を止める。

「あー、そうだ、それじゃ息しにくいだろ? 外してやるよ、その口」

 相手の悔しがる声を聞きながらヤる、それが男の流儀でもあった。

 男は片手をスカートに入れたまま、もう片方の手を口元に伸ばし紐を解く。

 口の紐が解かれた瞬間、アイカは息を吸い込む。


「メイトーーー!!!!」


 男はその叫びに、思わず固まる。

 助けてでも、やめてでもない、ただこの状況をなんとかしてくれるだろうという、楽観的な思考から発せられた唯一の叫びであった。

「……てめぇ――――残念でしたぁ!! ここはさっきの世界とは別次元の世界ですー、つまりあっち側からこっち側に来ることは、何があってもできませーん!」

 男はアイカを見下し煽り嘲笑う、薄く張り付いたような気色悪い笑みである。

「くっ、ハハ! ほら、鳴けよ女、俺を気持ちよくしろよ」

 男はスカートの中で大切な部分を触る前に、手を出して、胸に手を伸ばす。

「おら、こんな良い胸してるんだから使わなきゃ勿体無ねぇよなぁ?」

 ギリ、と歯噛みするアイカ。ここで何か言ったらそれこそ思う壺であり、故に無言、無関心、それが最善手と判断したからである。

 そして、男がアイカのシャツのボタンを外し、ブラジャーがあらわになる。

 かぁぁぁぁと赤くなるアイカは努めて恥じらいがバレないように、いつも通りの演技で男を見下す。

「――そんな強がりもいつまで続くか、ね!!」

 その時、男が魔法を使った。その瞬間、アイカはびくんと体を跳ねさせる。

「ん、ナッ…に///?」

 戸惑うアイカは、色っぽい声を出す。

「『感覚増長魔法』、つまり媚薬みたいな感じだよ、どうだ?いいだろこれ」

 ただお腹をさすられただけなのに、"感じてしまう"。

「――ンッ///」

「ハハ――――」

 初めて、アイカが抵抗しようと動かないと決まっている足と手を動かそうとした瞬間である。

 ドン!!!!


「待たせたな――助けに来たぜアイカ!!」


 まるで希望の光。暗い部屋に指した逆光に照らされる"ローブ"。

 光により部屋は学習等の一角にある、なんの変哲もない用具入れであった。自分が寝ている場所は固い、机だった。

「め、めいと……」

 アイカは思わず、涙腺が弱まってしまう。

「……あぁ、もう安心だ」

 メイトはゆっくり歩き、男に近寄る。

「な、なんで、てめぇが……!?」

「お前がコーラルだな? 随分探したぜ……今思えば推理なんて入る余地のない簡単なことをすれば良かったんだよなぁ……でもまぁ、石橋を叩いて渡る、備えあれば憂いなし、だしな」

「な、何言ってんだ?」

 コーラルは、驚愕の顔で後ずさる。メイトは立ち止まり、睨む。その後瞼を閉じ、欠いていた冷静さを取り戻してから、指を天に向ける。


「始めるぜ、説教タイム!!」

ご精読ありがとうございました!

毎週平日の朝、投稿してくので次回もぜひ読んでください!

シャス!

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