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まだタイトルもありません
「ごとっ」
また落としてしまった。これで何回目なんだろう。
鉄の錆びた匂いが染み付いた工場で僕は目の前に流れてくるものを1つ1つ選別し、横に置いているダンボールに詰めていく。
薄暗い工場の中には僕と、白髪でぶっきらぼうな男と金髪の女の子の3人。
何を詰めてるのかはわからない。
僕は床に落としてしまったそれを掴んでダンボールの中に入れた。
「もう、やめにしようよ」
まただ。頭の中で誰かの声が響く。突然の頭痛と誰かの声。
あ〜また頭がボーッとしてきた。早く作業に戻らなきゃ。