この世界を知る
「うーん……なるほど?」
また図書館にこもり本を読む。
昔のお話とか、この世界のこととか。
この国の……ネルカートのことも知った。
この国は世界の中心と呼ばれているらしい。
そして、魔王のいる魔界は、東の海の向こうにある。
つまり船に乗ったりして向こう側に行くしかない。
また少し勉強をして何となくわかっていた。
エルフが人も魔族も嫌っている理由は今から何百年も前の話。
魔族、人族、そして亜人族の3勢力の大戦争。
亜人とは人でもなく、魔族でもない種族。
獣人、エルフ、翼人などだ。
その戦いで人と魔族は痛み分け、亜人は大敗。
その結果戦争が終わり何百年もたった今でも人や魔族を恨んでいる亜人も少なくは無い。
だが、大抵は自分たちが弱かったのが悪いと恨むことの無いものばかりだった。
……そう、エルフを除けば。
エルフ族は他の亜人に比べ特別なところというのはそれほどではない。
獣人は野生の勘や獣の動き、果ては獣化なんて言う奥の手も。
翼人はその名の通り、羽が生えている。
ものすごい飛行能力と遠距離からの殲滅力。
それに対してエルフはと言うと、耐久は低く、弓に魔法をかけることは出来るが。
今日のことでわかっただろう、ただの盾ひとつ貫通できないものが多数だ。
一応貫通できる奴も居るらしいが数は多くはない。
その事から最も死者の出た種族だった。
所によれば絶滅の危機すらあった様だ。
「……で?これでどうしてエルフなんかを仲間に引き入れようと思ってるんだ!?」
そう言って怒ったように聞いてくるアルバナ。
「そうだねー、これに関しては私も疑問を抱くよ
エルフは特別強い種族じゃない
仲間にするなら人間にも友好的な亜人である獣人、翼人を仲間に引入れるべきだと思うよ。」
「まぁ、それが理論的、効率的な考え方だからね。」
「?どういう事?」
「もしも、人と仲の悪いエルフが、魔王討伐に手伝ってくれて、無事倒せたとしよう
その時に俺がそのエルフを褒め称えれば……どうなる?」
「……全体的にエルフの株が上がるね。」
「あぁ、そうだ、そして、魔王を倒すまでに至った仲のエルフはきっと俺たちを信用しているだろう
その話をエルフ同士で話し合い、広まれば?」
「人を好むエルフが現れるはず?」
「そうかもしれないね
俺はこの世界に来た時はかなり嫌だったんだ。
だけど、以外と悪くない……この世界の事が少し好きになったんだ
だから、どうせなら誰だって住みやすい世界がいいなって。」
これはもしかすると日本に住んでいたからなのだろうか?
どんな差別もない世界を求めるのは。
このストーリーとココアの思想
思いつくのにかなり時間はかかったけどなかなか面白いストーリーになりそう……
そう思うのは自分が書いているからなのでしょうか?
誰かの話で聞いたことがあります
『自分の作った作品は誰かが思っているよりも何倍も素晴らしく見えるらしい』と