表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

北の女神

作者: 蒼狗

 この町に来て初めての冬を迎えようとしていた。空気は冷えてきたがまだ雪は降っていない。故郷がこの地よりも南にあるため寒いのは体に応えるが、生まれて初めて雪がみれるのでは内心ははしゃいでいた。

 「町の人が言うのは雪が降り始めるタイミングはわかりやすいと言っていたが、あれはいったい」

 ぽつりと呟いて帰り道を進んで行く。耳が赤くなり吐く息が白い。冬だ。

 ふと、遠くの方で犬の鳴き声が聞こえた。鋭く寒空のよく響く遠吠えだ。散歩だろうかと周りを見渡すも、犬をつれている人どころか人っ子ひとりいない。

 また鳴き声が聞こえる。はっと思い、空を見上げるとそこに犬達がいた。犬ぞりを引いた二頭の犬が空を駆けていた。そりの上には肌も服も真っ白い女性が手綱を引き、そりが通ったあとの空気にはきらきらとした何かが漂っている。

 その異質で不思議、それでいて美しさを感じる光景に見ほれていると、頬に冷たい何かが当たり、空から雪が降ってきていたことに気がついた。

 なるほど。あれがわかりやすいもの、冬の女神か。私は未知のものに触れたことと美しい雪空に心を躍らせながら再び歩みを進めた。

ファンタジー不足だったのでむりくり「犬2匹」というテーマをむりくりファンタジーにしました。後悔はしていない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ