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...何故、乙女座の力を私が使えるの
私は少し、混乱していた。
だって原作は春の幼馴染みで、敵として出て来る『如月 亜埜』の力を
私が使えるのか、乙女座のフルートの言った一言も有って混乱した。
【貴女は、乙女座のフルートの使い手...十二星座の楽器を吹く事が出来る、唯一無二の『奏者』だから、私の力を貴女に託しましょう。】
私が『奏者』って事は...まさか、神の楽器の使い手候補と言う事なのだろうか...
神の楽器は、篠月 琉歌が『ゼウスの指揮者棒』を使って、十二星座の楽器を弾く美しいメロディーを爪弾かせて攻撃をする。
お客さんもそうだけど、敵まで心を綺麗に洗われて戦意を落とす力を持つ、最大最強の集団...とタクトの事である。
この世界では、稀である才能…いや、数億人に一人の確率の力を持っていると言う事になっているのだから、大事になりかねない
…顔面蒼白になりかけながら、私は乙女座のフルートを見ていた。
この時にも、私と吹奏楽部の皆を見ている邪悪な者が、楽しそうに薄く笑っているのを知らずに