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読む、という事

作者: 宮崎三樹

初めての投稿です。

 現実はきたない

 虚構はきれい


 教室は戦場

 図書室は安全地帯


 廊下を銃弾が飛び交う

 硝煙と、血の匂いが漂う

 手首に被弾する

 痛い、血が流れる

 あざやかな紅の傷が刻まれる


 図書室のドアを開ける

 書庫に逃げ込む

 本を手に取る

 そして読む、ひたすら読む


 現実の私が音を立てて壊れていっても

 現実の世界がどれだけ醜さを増しても

 現実というものが何なのか、わからなくなっても

 

 構わず、読む、そして読む


 埃っぽい

 図書館の奥の、どこかで


 古びた紙の

 インクの

 匂いにまぎれて


 いつしか現実の私は

 水を足したスープのように

 薄く、薄くなって


 音もなく、蝋燭の火が消えるように

 現実の世界から、ふっと消えてしまうのです

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― 新着の感想 ―
[一言] 今日は! 本当に、凄い作品でした。 共感しやすい、学生の内に読んでおいて良かったです。 素敵な作品を、ありがとうございました♪
[一言] 学校は戦場ですね…… この詩がよくわかるような気がします 僕は高校生になったら何か変わるんじゃないかと思っていましたが、何一つ変わりませんでした 悲しいことに、 戦場は学校の廊下にとど…
2012/01/19 13:14 退会済み
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