表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

比較的最近更新した短編のまとめ場所

何でも奪う姉がいるので、私は王子の権力でやり返します

作者: リィズ・ブランディシュカ
掲載日:2023/11/10



 私には五つ上の姉がいる。

 その姉は私から色々な物をうばってくる。

 大切な持ち物。父の愛情。親しい友達。婚約者。

 どうしてそんな事をするのか。


「どうしてお姉ちゃんは、私に酷い事ばかりするの?」


 それは幼い頃に、姉に直接ぶつけた疑問だ。

 そしたらこう返って来た。


「あんたが私から大切なものを奪ったからよ。やられた後にやり返すのは普通の頃でしょ?」


 それは、妹である私が母の命を奪った事がきっかけだった。

 もともと母は病弱で、体が弱かった。

 けれど、私を産むために無茶をして、亡くなってしまったのだ。


「姉妹、二人で一緒に支え合って生きていくのよ」


 母が残した遺言の手紙にはそう書いてあったけれど。


 残念ながらそれは叶わなかった。





「あいつが私からお母さんをとったんだ。許せない。ねぇ、パパもそう思うでしょ?」

「そうだな。あの子のせいで妻は死んだんだ」


 姉は母が大好きだったから、母が亡くなる原因を作った私を嫌っているのだろう。


 ある程度は仕方ないと我慢していた。

 歩み寄りができるのではないかと試行錯誤もした。


 けれど、姉の為に用意したバースデーケーキ―を踏みにじられた時。私は悟ったのだ。


「あの、これ頑張って作ったの。お姉ちゃん、苺が好きでしょ? だから上にたくさんのっけてみたんだけど」

「こんなもの、食べられるわけないでしょ。私が本当にほしいものは用意できないくせに!」


 もう私達の関係が修復する事は、一切ないのだと。






 だから、私は姉にやり返す事にした。


「仲直りできないなら、どっちかが駄目になるまで滅ぼし合うしかないわ。お母さんごめんね」


 秘策はある。

 姉に奪われないように息をひそめて生活する中で、知った情報が役立ちそうだった。


「やり返すためには、あの人の権力を使う必要があるわ」


 私が、通っている学園。

 そこには身分を偽って通学している王子がいる。


 学園の学習期間は八年だから、姉が在籍している間は、息をひそめて目立たないようにしていたから、その際に気づけた。


 校舎裏で暇な時間を持て余している時に、王子と護衛が会話しているのを聞いてしまったのだ。


 この情報を、姉は知らない。


 だから私は王子にとりいった。


 そして、王子を私に惚れさせて、姉の非道な行いを少しずつ伝えていったのだ。


「私にはお姉さんがいるけれど、嫌われているんです」


「誕生日のケーキも、頑張って作ったのにぐちゃぐちゃにされてしまって」


「婚約者の事は好きではなかったけれど、その人もお姉さんに奪われてしまった」


「それに学園でも嫌がらせをされているんです」


 やや誇張したり、ない事を言ったりしたが、王子はもう私にぞっこんだったから、多少強引な話をしても問題にはならなかった。


 怒りにふるえた王子は、姉を断罪。


 姉は、学園と家を追放される事になった。






 これで、私と姉の関係は一区切りついたのだ。


 断罪に協力してくれた王子には感謝してもしきれない。


 だから今でも私は王子と付き合っている。


 失恋の痛みを負わせるより、嘘を貫き通した方がいいと思って。


 王子の心に他に好きな人ができるまで、恋人ごっこを続ける事にしよう。


 そういえばもうすぐ王子の誕生日だ、お手製のバースデーケーキでも作ってプレゼントしてみようか。


 王子はちょろいから、手作りプレゼントを与えるだけで好感度を稼ぐ事ができる。


 幸い、何かを作るのは得意だ。


 姉のイジワルのせいで、食事を作ってもらえない事が多かったから。


「俺の為に、ケーキを作ってくれるなんて嬉しいよ。ありがとう」


 でも、こんな事くらいで喜んでくれるなんて、本当に便利で扱いやすい彼氏だな。


 本当にーー。


「あれ? どうして泣くんだ? あっ俺、悪い事言っちゃったか。ごめんな」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] いいんじゃないかな。父親が悪い、とは思うけど、じゃあ父親を恨めとは思わんし、しょせん断罪ものとか読んでるクソである我々がもやもやする、とかそれこそ勝手にしとけよざまあwってなもんだと思うし。…
[一言] 父親が最大の元凶、次いで母親。 だって子供は一人じゃ作れないから。 次の出産で死ぬかもしれないと解っていた状態で 子供を作ったのは自分たちなんだから 責任は最後まで負うべき。 そこらへん…
[気になる点] 父親がほとんど悪い気がします。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ