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エセ勇者
勇者パーティーが旅を始めて半年と少し。186日目の昼過ぎ、我らが勇者パーティーは勇者を失った。
しかし勇者が死んでしまったからといって、俺たちはこの旅をやめることはできない。喪失感を抱えつつも前に進まなければならない。
「それでどーすんだよ」
この旅路の先にどのような結末が待っていたとしても、
「それでどーすんだっての」
それが託された者の義務なのだから。
「だからどーすんだって聞いてんだよ!無視してんじゃねぇ!このエセ勇者!」
なぜならば俺は勇者なのだから