7.解釈と初"カード"
読みやすさ重視で微修正など繰り返してます。。
初"カード"!!
"静森"にマイルドの通知音が響き渡る。
""テントウムシを切り取りました""
""解釈を確認しました""
""未知との友好""
""解釈を確認しました""
""静寂を破る者""
""解釈を確認しました""
""常識破り""
......
「カードで切り取るって、こんな感じなんだ、、! 」
初めての体験にマイルドは呆気にとられている。
""多重解釈の確認によりレアリティが上昇します""
""「SR テントウムシ」→「OR テントウムシ」""
レアリティが上がった。
カードのレアリティは「N」から始まって
「R」、「SR」、「UR」、
「OR」、「OEX」の6種類ある。
マイルドが出会ったテントウムシは特殊な生態をしており
実はそのもので既に「SR」であった。
一般にその遭遇率は
「SR」で1000分の1、「UR」が1万分の1、
「OR」は10万分の1、「OEX」になるとそれ以上
と言われている。
1000分の1の確率を引き当てただけでもかなりの強運である。
それが多重解釈を確認された結果、
レアリティの上昇を起こし、
10万分の1と言われる「OR」にまで引きあがったのだ。
マイルドの強運と持ち前の個性が光った結果と言える。
唯一無二の"カード"はそれだけで価値がある。
他のプレイヤーならば飛び跳ねて喜ぶところだろう。
しかしマイルドはというと、、
「解釈が、、3つ、、?スキルみたいなものかな?」
もちろん嬉しそうなのだが
それ以上にマイペースな雰囲気でいっぱいだ。
聞きなれない"解釈"に目を向けている。
""未知との友好""
・中級以下のモンスターとの友好に効果絶大。
※この解釈を持つモンスターはプレイヤーと共に行動できるようになる。
""静寂を破る者""
・願わば均衡を崩す力を授かる。
""常識破り""
・当たり前が遠のく。
「すごい、、勢いで"カード"使ったけど、
考えてたこととか願ってたことが丸ごと"解釈"されてるみたい、、」
マイルドの理解がじわじわと追いついてくる。
「え、、っ!それに"未知との友好"の効果、、
テントウムシちゃんと一緒に行動できるのわたしっ⁈」
なんて自由な世界なのだろう。
マイルドはそう思った。
しかし、マイルドはまだ知らない。
この自由さが"ぶっ飛んでいる"ことを。
― 場所は少し変わり、"静森"中央部 ―
「いまの聞こえましたか??」
「あぁ、きこえた。まちがいない、誰かが"カード"で切り取っていた。」
「ここは"静森"ですわよ。
ダンさんの情報でもめぼしいモノはもう特にないはず。」
「違いない。だが聞こえてきたのは、、、」
「「OR!!」」
「そんなわけあるのですか、、」
「様子を見にいってみないか?なにか分かることがあるはずだ。」
「えぇ、それがよろしいでしょう、、」
静かな森に響き渡った通知音を
誰も聞いていないわけはなかった。
マイルドに見知らぬ二つの影が近づいてきている。