表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
β版  作者: 俄 秀一
1/3

神の部屋


見渡す限りの白。


前を見ても、上を向いても、何処に目を向けても白・白・白。


まるでゲーム制作ツールの初期画面のような世界の中央には、白い髭をヘソの辺りまで伸ばした翁が座っていた。


「神様!今お時間よろしいですか?」


一体何処から現れたのか。

人間によく似ているが、デフォルメされたキャラクターのように2頭身の生物が、慌てた様子で翁の元へやってきた。


比較対象がなくてよく判らなかったが、2頭身の生物と比べると、翁は10倍以上の大きさであった。

並べてみると、犬と象くらいのサイズ感だ。


「どうしたそんなに慌てて。トイレに《《紙》》でも無かったのか?」

「神様!それどころではありません!」


アメリカンジョークならぬ神ジョークをかます翁だったが、期待していたような反応はなく、やや不満そうに耳を傾ける。


「『地球』のリリース日が迫っています!あとたったの108年しかありません。そろそろご決断を!!」

「もうそんな時期か。資料はあるか?」

「はい」


2頭身の生物が返事をするのと同時に、翁の前に二つの球体が出現した。


「どっちがどっちじゃったっけ?」

「神様から見て左が『ちきゅう』。右が『チキュウ』です」

「そうか。では、『チキュウ』の方から報告を頼む」

「かしこまりました」


仕組みは判らないが、2頭身の生物がまんまるの手で指を鳴らすと、限りなく人間に近い生物が現れた。

格好はサラリーマンのようなスーツ姿だ。


「主が派遣された者か?」

「はい。左様でございます」

「では頼む」

「かしこまりました」


人間にしか見えないその生物は、スーツの内ポケットから封筒を抜き取り、中に入っていた紙を朗読し始めた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ