第13話
ビックリした。
正直、10分ちょいの罵詈雑言の嵐を見て、人って、ほんのちょっとの、たかがゲームのことで、こんなに悪意を向けられるものなんだ~と、見ていて感心する程だった。
これなら、リュートの方がまだ良かった。アイツは、私へ対する、行き過ぎた好意から来るものだったからな。
とりあえず、闇王さんからの4名のリストは受け取って、他のDM送ってきた人たちの中から、紅百合さんだけを除いて、全員をDMブロックした。
……さて。他のスレを今、覗いているわけなのだが。
うん。紅百合さんは、順調に女神として崇拝されて、女性キャラのみに初心者救済サービスを行っているみたいだね。本人も、ノリノリだ。余程嬉しいらしいが、書き込みが18歳未満には見せられない内容が含まれているから、自重してねと言いたいが、紅百合さん本人がそういう書き込みをしているわけじゃないから、放置することにした。
……あっ!っていうか、当然なのかも知れないけど、18歳未満は覗くことも禁止するフィルターがかけられているようだ。
で、闇王さんを物凄く悪く言うスレとかもいっぱいあったが、私も、相当嫌われているらしいことも分かった。
……つうか、私、もう国家予算規模の財産が必要になるから、正直、今まで通りのサービスを続けるのは、時間の無駄感を感じていたので、良いタイミングだった。
明日のサービスする4名については、報酬付きで、依頼したいこともある。
あとは、他の人たちの攻略状況についても興味があるし、ちょっとスレを探してみたら、面白そうなスレを見つけた。
『C1未到達レベルの攻略者お断り攻略スレ』
後で覗くとして、紅百合さんへは、協力したい気持ちがあったから、DMを送ってみることにした。
えーっと……。
『to:紅百合
from:月読
初心者女性キャラ、救済サービスご苦労様です。
私としては、貴女に何らかのサービスを提供したいのですが、ある程度のレベル上げ、というサービスは如何でしょうか?
私は、明日を最後に、初心者救済サービスを辞めますので、紅百合さんへのサービスとしては、恐らくそれが最適と思ったのですが、如何でしょうか?』
――よし、送信。
で、だ。MMOに近いゲームだと勘違いしている奴らが多そうだから、ちゃんとオープンワールドのゲームとして成立していることを知らせるために、さっきのスレに書き込みたいが。
……紅百合さんの返答が気になる。
――と思って、しばしどうしようか迷っていたら、返信が来た。
『to:月読
from:紅百合
せっかくですが、不要ですわ。
ワタクシ、こういうプレイも好みなもので。十分なサービスを頂きましたし、レベルなどしばらくはすぐに上がりますものwww
あっち関係のサービスが必要になったら、ご依頼お待ちしておりますわ❤』
いえ、ご遠慮させていただきます。
……と思ってから、例の攻略スレに入っていくことにした。
あー……。この話もけっこう短かったですねぇ……。
大変申し訳ありません。2話で1日分ということで。