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チートってのも悪くないね。  作者: 葉月 コウ
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前科と面倒な依頼をもらいました・・・

いよいよまともに物語が動きそうな予感がする第4話です。

そしてブックマークしてくださる方が3名も・・・本当にありがとうございます!頑張っていきますので続読よろしくお願いします!

 「ほう、ではマナさんは異世界から来た、という事ですか。」


再び私は彼女に驚いた。


「よく信じる気になりましたね。それこそ森を焼き払った犯人だろうに。」


 この会話はどこで行われているかというと先ほどの街道の先にあったセドナ王国の騎士団詰所内にあるイーヴァさんの仕事部屋である。城門の関所で、私は遠方にあるというラプター帝国に行っていたイーヴァさんの友人の魔法使いとして王国に入国した。


 仮にも犯罪者を自分の国に招き入れるとは、とんだ騎士団の団長がいたものだなーと思いながら黙って見ていた。他の騎士の皆さんも複雑そうな顔をしていた。ですよねー。


 それでそのまま王宮横の騎士団詰所に連れられて今に至るという事になる。イーヴァさんにお茶を出してもらい、双方向かい合わせに座ったところで歓談、いや、会談を始めた。(ラインさんもいるのは構わないんだけど密かに片手を剣の鍔に掛けているのを地味にやめてほしいんだけどな~。)


「では、改めて。騎士団長のイーヴァです。貴女のお名前は?」


イーヴァさんやラインさんという名前的に私の本名である真央まなかを名乗るわけにもいかなそうなので少し縮めて名乗らせてもらう。


「私の名前はマナです。まだ助かったわけではないでしょうが、案内してくれてありがとうございました。」


「いえ、私は貴女を利用しようと思っているだけですので、礼は要りません。あと敬語も要りませんよ。」


イーヴァさんはそう言ってニヤッと笑った。私は苦笑いを浮かべ、


「もうすでに取り繕う気すらないんですね。それは私が処刑されるからなのか、それとも信頼されているからなのですか?」


この人の性格ならどう考えても後者だろう、利用できる人材としてだけど。

その思考が伝わったのか否か、質問の答えをすっ飛ばしてイーヴァさんは質問を返してきた。


「さて、一番気になっていることを聞きたいのですが、貴女は何故あんなところをうろついていて、あんな大魔法を使う事が出来るのですか?」


ぶっちゃけそれはこっちが訊きたい。まあ、正直に話すしかないかな。


「私は異世界で事故に遭って次に気がついたらあの森の中にいたんですよ。そして目の前に牙が異常に長くて体のサイズが大きいイノシシっぽい生き物がいたんで、逃げ回ってました。最終的に追い詰められて、」


 そこで止まった。呪文の発生源を言ってしまっていいものかと。瞬時に足りない頭をフル回転させる。

ぐるぐるぐる・・・ぽーん。


「それで、イノシシを倒せないかなと思ったら頭の中に言葉が浮かんで。それを言ったら一面焦土になっていて・・・ってどうしました?」


という設定にして説明しながら顔を上げると、ラインさんだけでなくイーヴァさんも軽く顔を青ざめていた。なんかまずいこと言ったかなぁ?


首を傾げていると、イーヴァさんは少し震えた声で訊いてきた。


「すみませんがその呪文の名前を教えて頂いてもよろしいですか?」


「えっと『コラプスイラプション』ですけど?」


何気なくさらっと答えてしまったが、答えてはいけない呪文だったようで。ラインさんは剣を抜き放ち、イーヴァさんもラインさんを止めはするものの自分も親指を鍔に掛けているようだった。

 二人の中で緊張感がものすごいことになっていたみたいだが、私がポケーとしているので気が抜けたのか、イーヴァさんが机に肘をついて脱力した。


 お、この人の脱力、かわいいなーとか思っていると、呆れた声で、


「マナさん・・・」


「・・・なんでしょうか。」


「その呪文はこの世界では禁忌と言われている高位破壊魔法の一つです。他の人の前で言わない方が良いでしょう。異端審問にかけられたらよほどうまく立ち回らなければ極刑ものですよ。お気をつけください。」


 はーい、気をつけまーす。にしてもいよいよ私も前科持ちか。文芸部のみんなが予想した通りになったなー、私が犯罪者(詐欺師)になるっていう。詐欺師じゃなかったけど。


 でも私の設定した魔法が全部使えるとしたら、焦土じゃすまない魔法がまだまだあるんだけどなー。そんなことを思って黙っているとイーヴァさんはラインさんを落ち着かせ終わったようで座りなおした。


 「では、話は戻りますが、マナさんは異世界から来た、ということですか?」


「よく信じる気になりましたね、仮にも森を焼き払った犯人だろうに。」


私のその言葉に、まあそうなんですけどね。と苦笑しながら返した。


「この世界にはとある伝承、というか伝説があるんですよ。それこそ異世界から来た勇者達の伝承が。そのためですかね。」


・・・どこのラノベだよ感が否めないんですが。


「勇者の伝説というと仲間を集めて魔王の住む城を目指して冒険して最終的にその魔王を倒して大団円っていうような伝説ですか?」


訊いてはみたものの、勇者の伝説にそれ以外のエンドがあり得るわけもないので、返ってきたのは肯定だった。


 というわけで、伝説の説明入りまーす。




 この世界には二つの大陸があり、女神の加護を受けた聖大陸と魔王の支配下にある魔大陸に分かれています。昔より、この世界には多くの魔物が存在し、その魔物は北の方にある魔大陸で生まれると言われています。

その魔大陸にあるフィーレコード火山には、魔王と呼ばれる魔物の王が住んでいたそうです。魔王は私たちの住む聖大陸をも支配下に置こうと魔物にこちら側を攻めさせていました。


こちら側には四つの国があります。まずは私たちのいるこの国、セドナ王国。妖精たちの住むゼノフォビア。生産、貿易に重点を置く大都市のグリストル公国。そして傭兵や騎士などの腕の立つものが集まる魔物との戦闘の最前線であるラプター帝国です。全ての国が同盟を組んで魔物たちに対抗していました。


 そんな中、そういえば丁度マナさんが焼き払った辺りですね。あの森の中に九人の異世界からの勇者達が現れたそうです。

文献が無いので不明ですがこの世界では聞かない官職を持っていて、マナさんほどではありませんでしたが、魔法といった遠距離戦闘技から、剣や素手という近距離戦闘技など様々な方法で魔物たちを倒していったそうです。


 そしてセドナ、ゼノフォビア、グリストル、ラプターとこの世界を旅をして、最終的に魔王の住む魔大陸のフィーレコード火山まで攻め入り、激闘の末、見事に魔王を討ち滅ぼしたといわれております。


その後彼らを見た者はいなかったようですが、元の世界へと帰還したがっていたので、魔王を撃ち滅ぼした後にそのまま元の世界へと帰還したと考えられています。


 兎も角、彼ら勇者たちのおかげで、魔王という脅威は倒され、私たちの先祖には穏やかな日常が戻ったそうです。




「というのが、伝説の内容です。ご理解いただけましたか?」


はい、もうお腹いっぱいです。途中で眠くなるかと思ったよ。でもまあ、とりあえずは、


「その時の勇者たちは帰れたんだね。元の世界に。」


「確証はありませんが恐らくは。」


「そっかー・・・」


なるほど。元の世界に帰還できるかどうかっていう最大の問題は解消できたかな?まあ、死んでいる可能性が高いわけだけど・・・


 ってあれ?なんかおかしくないか、今の話。


「魔王が倒されて脅威は去ったんじゃないの?なんでまた攻め込んできてるんです?」


「そのことなのです。私の、正確にはこの世界に住む全ての人からの依頼でもあるのですが、」


あ、めんどーなことに首を突っ込んでしまったな、と本能的に察知したがもう遅い。聞きたくなかった言葉が嫌でも私の耳に入ってくる。


「お願いします、マナさん。どうか復活してしまった魔王を、かの勇者たちの様に倒して私たちを救っては貰えないでしょうか。」


うん、予想してたし、分かってはいたけどね。でもねえ、神様?


いるんだったら聞きたいんだけどさ、どう考えても唯の一女子高生に丸投げする事じゃあ、ないよね?


職務怠慢もいい加減にしなよ?


 と、いうわけでこれ以降、真央はマナ、とさせていただきます。

いよいよ魔王討伐を依頼されたマナ。正直「面倒だな」と思っています。それでも彼女はやる時はやるんです!・・・多分。がんばれ~。

 そして、恒例?ですが、感想・ミス指摘などよろしくお願いします。また、評価点で低いところがあれば改善していくのでそちらもお願いします。

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