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悪いけどこの神社は潰れてほしい

作者: ヤスヤナ
掲載日:2026/01/05

正月、何を願いましたか?

「仕事から解放されてる、正月。

いいなあ! 正月というものは!」

笑顔で僕は言う。


仕事をしなくていい、あんな子供の世話をしなくていい。実に素晴らしい。

一生正月でいい。


神社には行かない、仕事を考えたくないから。この休みの間だけは、自由に。渡された少ないお金で楽しむ。


だが、翌日。


『家』で目を覚ます。


「…仕事したくない」

神社の『普通のヒト』からは見えない『家』、そこの部屋、布団の中で呟く。


考えたくない。

皆の『願い事』なんか。


仕事はじめは、事務処理。

面倒臭い、すごく面倒臭い、事務処理。




「ひー」

「さっさとまとめてっ、いい?分かりやすい字で、綺麗にジャンル分けして、かつ、この神様の私が楽しめるようなギャグを所々に入れるっ」

「ひー」


『家』の事務室で仕事をする。


神社で願い事をする。

そしたら、このノートに自動で書かれる。

この正月の間に書かれた、皆の願い事。

ジャンル分け。すぐに叶えてあげることができそうか、無理な願い事か、時間は掛かるが頑張れば叶えてあげることができそうか、など。それを、別の、いくつかのノートに、僕が書いていく。


それなりに、人気のあるこの神社。

だけど、手が壊れるんじゃないかってくらいに、願い事はある。


「世話しなかったじゃん、この、私があげた休みの間、全く世話しなかったじゃんっ。神様に仕える人なのにっ」

地団駄を踏む神様。

中学生か、小学生くらいの、女の子の神様。年齢は僕よりも上らしいけど、すごく。


この神社担当の神様。願いを叶えてあげたり邪気をはらったりする、邪気の方は、はらってる所見たことないけど。てか邪気って何?


「じゃあ、優しい人にすればよかったじゃないですか。

神様が見える人から選ぶんでしょう、なら、別に僕じゃなくても」

「優しくすればいいのっ、敬えばいいのっ」

んな無茶な。


こっちは中3のとき、高校に合格するようになんとなく、この神社に願掛けで来ただけなのに。

神社ならどこでもよかった、それだけ。


「ほら、仕事っ」

「ひー」

「あ、あとお餅買ってきて。世話してくれなかったから、高くて美味しいお餅が食べたいな」

「ひー」




てか、ジャンル分けする意味なくね?

神様が頑張って見たらよくね?

嫌がらせ?


はあ。

この神社がなくなったら、僕の仕事も終わる。

終わった後のことはわからないけど。


この神社、早く潰れないかなあ?


ジャンル分け面倒臭い。

ありがとうございました。

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