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おたま  作者: 角虫手とめ
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あたしゃ蛇さ。でもそこんじょそこらの蛇と同じにされちゃたまったもんじゃないね。

ずっと尻尾を噛んで繰り返す、生き死に気取りの蛇よりもえらい蛇なのさ。

あたしゃ尻尾を噛むだけが能じゃない。そのまま飲み込んじまうのさ。

それはあたしの飢えをしのぐためじゃない。人様のために尻尾を飲み込むのさ。

どうだい、偉いだろう。

ところでお前さん、食べ過ぎには注意しなさいな。

あたしの目は内には増やせこそすれ、外には増やせないからねえ。

運動する時間がないなら、食べる量を調節するんだよ。

あ、こら。逃げなさんな。


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