80話 「決着をつけて」
二台がヘアピンの手前のストレートに入った S4は、適切なポイントでブレーキングしたがSTIはS4を避けて前に出た
永谷(馬鹿か!! そんなスピードじゃあ曲がれない!!)
河本「いっけー!!」
STIは素早くブレーキングしシフトダウンした そしてその時に河本はサイドブレーキを引きリアをロックさせサイドターンでヘアピンをクリアしていった
河本「ヨッシャー!!」
永谷(う、嘘だろ…)
ギャラリー「ま、マジか…」
ギャラリー「まが…った…」
スタート頂上
塚本「河本が前に出た…」
星野「あんなとこで仕掛けたとは… まったく凄いよ_」
STIがヘアピンをクリアしてS4も抜けた時には差が僅かに開いていた
河本(このまま逃げ切る!)
永谷(やられた、まさかあそこで仕掛けられるとは 予想できなかった だがまだ終わった訳では無い!)
STIが前に出たがその後ある異変に河本は気が付いた
河本(さっきから、外に膨らむ まさかタイヤがキツイのか! 最初に無理したせいか あと少しだ、耐えてくれ!)
永谷(STIのラインがブレている そろそろタイヤが終わりかけているのか それなら、ストレートで前に出れる!)
STIのペースが若干落ちてきてきた そのタイミングでS4が距離を詰めて、差が無くなっていた その後のコーナーでSTIが外に膨らんだ隙を突いてS4がストレートの前で並びストレートに入った
河本(並ばれた! でも、まだ終わったわけじゃない! アクセルは最後まで踏む!!)
永谷(ここで勝負を付ける! 次の連続S字、前に出る!)
二台とも一歩も引かず並んだ状態で連続S字に突入した その連続S字で徐々にS4が前に出始めていた
しかし、STIは次の右ヘアピンである行動に出た
河本(これで最後だ やってやる!!)
STIは、ヘアピンでアウトサイドにいたがわざとそこで減速した そしてその後に…
永谷(ん!? STIがアウトサイドから消えた! まさか!)
永谷がインサイドを見るとSTIがS4の僅かな隙間を付きインに入ってきた
永谷(しまった!! インを突かれた!!)
河本(イッケー!! WRX!!)
STIがジリジリとS4に並びかけ次のストレートで二台が並んだ そして次の左ヘアピンでS4よりもSTIがギリギリまで突っ込み膨らみつつあるもののなんとかS4の頭を抑えて立ち上がりゴールを駆け抜けていった
スタート頂上
塚本「河本が勝った…」
大河「嘘だろ… 勝ったのか…」
星野「河本くんが勝ったのか なんとも言えないぐらい凄いドライバーになったな」
ギャラリー「STIの方が勝ったぞ!!」
ギャラリー「スゲーよ、マジでスゲーよ!!」
ギャラリー「あの全国トップドライバーの永谷 龍影に勝ったのか! 信じられない!!」
ゴールした後、二台はスタートした場所へと戻って行った
河本「只今戻りました」
塚本「がわもど〜!! おずがれ〜!!」
河本「先輩、落ち着いてください!」
永谷「おめでとう、河本 広樹くん まさか負けるとは思わなかったよ」
河本「いえいえ、たまたま運が良かっただけですよ」
永谷「いや、運なんかじゃない 右ヘアピンでインサイドに振ったことで君は勝てたんだ 適切な判断だったよ」
河本「ありがとうございます」
永谷「やっぱり、ストリートは進化し続けられる場所なのかな」
河本「え、今なにか言いました?」
永谷「なんでもない、それじゃ 楽しかったよ」
永谷が背を向けクルマの方に戻って行った
永谷「済まなかったな 勝てなくて ここまで準備してくれたのにな」
収集員「いえ、謝る事はありませんよ」
永谷「そうだな、まだまだやることも色々とあるしな」「撤収する」
収集班「はい!」
塚本は落ち着きを取り戻し河本と会話をしていた
河本「疲れたー」
塚本「おつかれ よう耐えたな最後まで」
河本「先輩のアドバイスがあったからですよ」
塚本「そうか、でも分かりにくかったか?」
河本「ギリギリまでなんのことかわかりませんでしたよ」
星野「まぁ、それでも勝てたんや 結果オーライってとこだろ」
河本「そうですね」「そろそろ帰りますか?」
星野「そうだな帰ろうか でもその前にタイヤは交換していかな」
河本「溝、結構無くなってますよね」
星野「これで帰るのは良くないからな」「大河、タイヤの用意してくれ」
大河「了解しました ってか、オーナーも手伝ってくださいよ」
星野「悪い悪い HAHAHA」
タイヤ交換した後、河本達は帰って行った その帰り、河本は久々に吐いた 吐く前にPAに入ることができた
塚本「ほんまに、河本の胃はどうなってんねん」
星野「一気に張り詰めてたのが緩んで、ああなったんじゃないか」
大河「なんか残念なやつだな…」
塚本「帰り運転変わったろ…」
そしてこの熱いバトルがあった夜は静かに終わった
80話END「決着をつけて」




