74話 「あと一戦」
二台が麓まで走り切り、頂上へと戻り三本目に入るため準備をしていた
河本「次で決着付けます」
塚本「大丈夫か? 次を逃したら…」
河本「タイヤを結構使ってますし、相手のペースに合わせるとまずいですから」
塚本「流石に分かったか」
河本「半ブレーキ走法、あれはコーナリングスピードだけじゃなくてタイヤもいたわれるんですよね」
塚本「そうだ、三本目はこっちが先行コースはある程度慣れたろ 一気に決めていけ」
河本「そのつもりですよ」
河本がかすかに見せ、それを見た塚本はクルマから離れた そして三本目が始まり第一コーナーを抜け二台が一気に加速して行った
河本(この三本目で一気に決める!)
藍河(一本目より良くなってはいる、こちらもこの三本目で決めさせてもらおうか!)
二台は序盤の連続コーナーをクリアし、差はほとんど無くもつれたままコースの内2つあるストレートに差し掛かろうとした
河本(ここで離すしかない!!)
藍河(ここのブレーキングで勝負だ!!)
二台がストレートの終わりに差し掛かった際、CR-Zがイン側にラインを乗せ高速コーナーで勝負を仕掛けWRXも負けじとブレーキングでギリギリまで詰めて行った WRXはCR-Zの頭を抑えたまま立ち上がりそのまま抜けて行った
河本(危なかった、でも差があるわけじゃない 絶対に引き離す!)
藍河(どこまで逃げ切れるか この条件ならこっちは引き離されなければ良い 確実に勝たせてもらう!)
二台は、コース中盤を終え終盤に入った そこから二台の車間が徐々に開き始めていた
藍河(確実に速くなっている! 半ブレーキ走法だと制動距離が通常より長くなる、そこをギリギリまで詰めていつも走ってるが通常のブレーキングより手前にはなる だがスピードでは通常よりも速く曲がる事ができる それなのに出口でワンテンポ遅れる 何故だ…)
河本(よし! 離せてる、タイヤのグリップが落ちてきてヤバいとは思ったけどドリフト状態にしたら意外と安定感がある! アクセル全開で行ける!)
グリップが落ちてきたWRXを河本がとっさにドリフト状態に持っていったことで今までの走り以上に速く走ることができた そしてペースを上げるとCR-Zも同じようにペースを上げた しかし、コース終盤に入っていたのもありあと一歩のところで追いつけなかった
スタート地点
塚本「河本が勝った!?」
星野「天才なのか強運なのか、凄いものを持ってる」
大河「ここまで来ると逆に怖いな、あいつが でもやる時はやるってことか…」
二台が頂上へと戻りWRXは塚本達のとこへ戻った
河本「おつかれさん また勝ったやん ほんま凄いと言うしかないで」
河本「あ、ありがとうございます」
星野「でも、なんで後半ペース上げれたんや グリップも落ちてたやろ」
河本「ドリフト状態にしたら意外と上手く走れて…」
大河「それなら最初から… いや、最初からやってもコースに慣れてないし無駄にグリップを落としてろうな」
河本「それでも、あそこで判断できたから良かったけどできなかったら…」
そう言ってると藍河が河本の方へと近づいてきた
藍河「いや~、負けた負けた こんな負け方するのは始めや いい走りやったで」
河本「そうですか、ありがとうございます あ! そうだ」
藍河「どうした?」
河本「藍河さんの横に乗せてもらえませんか?」
藍河「俺の横にか?」
河本「はい、半ブレーキ走法について知りたいんですけどいいですか?」
藍河「分かった それなら乗ってダウンヒル一本でいいか」
河本「はい!」
数分後
藍河「それじゃ行くで」
河本「はい、お願いします」
そう言うとCR-Zは飛び出しコースに入っていった
塚本「河本があんな事言うの珍しいな」
星野「だが、なんでも学んでいく、良い事じゃないか」
塚本「そうですね」
数十分後、CR-Zが帰ってくると二人はクルマを降り数分話した後、礼をして塚本達のとこへ帰ってきた
河本「すいません、おまたせして」
星野「いや、構わないよ それじゃ帰ろうか」
四人はクルマに乗り込みその場をあとにした その帰り、塚本は河本があの時なにを聞いたか聞くと…
河本「半ブレーキ走法は、制動距離が長くなるしブレーキングポイントも手前になる でも、コーナリングスピードやタイヤマネージメントにおいては通常よりも高くなる って」
塚本「なるほど、予想してた通りだな」
河本「あぁ あと車重が重い、スピードが乗っているポイントでは効果が薄れる とも言ってました」
塚本「効果が薄れるか… 使い所が難しいな」
奈川峠
???「今日は、いいデータが取れた 次の最終戦でどこまで使えるか バトルするのが楽しみだよ 河本 広樹くん」
74話END「あと一戦」




