21話 「バトルの末にあるもの」
河本(早めに終わらせてみると言ってもどこで仕掛けるか…)
髙井(なんだ、さっきから何か仕掛けようとする気配がする 高速区間ではこっちが有利なのに)
河本(そういえば、この先に直角コーナーがあったっけ…よーし!)
メンバー「こちら、セクター2の直角コーナー エキゾーストが近くなってきました」トランシーバー
塚本「了解 実況してくれるか?」
メンバー「分かりました……??」
二台が縺れたまま直角コーナーに差し掛かった オロチは今までより早くブレーキングに入った しかし、インプレッサはノーブレーキで入った
ギャラリー「おい! あのインプレッサ、ノーブレーキで突っ込みやがった!」
メンバー「な! インプレッサがノーブレーキで突っ込んできた!」
塚本「な、なんだと!? ノーブレーキで突っ込んできただと!?」
澤谷「嘘だろ!? あの直角コーナーをか!」
高橋「!!」
鳩島(正気の沙汰じゃない 一体、何を考えてる!)
河本はブリッピングだけで車速を落とし、ほとんど横を向いた状態でコーナーに侵入、オロチがコーナーをクリアするタイミングでほぼ並びかけていた しかし、速度を落としきれずアウトへとインプレッサが膨らんでいた
髙井(あの速度でクリアしただと!! 一体どうなってやがる!)
河本(頼む、踏ん張ってくれ!)
ギャラリー「まずい、ぎりぎりに膨らんでくる!!」
オロチがコースぎりぎりまで寄せ二台そのまま立ち上がった
髙井(この先は、ヘアピンがある まずった、立ち上がり速度を考えれば相手がアウトサイドから攻め込まれる!)
河本(この先にあるヘアピンで終わらせる!!)
メンバー「二台縺れたままヘアピンに突っ込ん来ます!」
ヘアピンでのブレーキングでオロチが先に入り、インプレッサが遅らせ頭を抑えながら立ち上がっていった
髙井(この先は、テクニカルセクションになる 完全に負けた テクニカルセクションではインプレッサが速い 俺に勝ち目は…もうない…)
河本(あれ? ペースダウンしてる なんでだ? まだ、もう少しコースは残っているはずなのに ちょっと残念だな… 最後までやりたかったのに)
インプレッサはペースを落とすことなくゴールした
バトル後 駐車場
河本「あの、どうして、減速を?」
髙井「あれ以上はやっても不利だと確信してペースを落とした それだけのことだ」
河本「そうですか…」
髙井「ん? 何故落ち込む、お前が勝ったんだろ」
河本「いや、最後までやりたかったのになって あなたぐらいのテクなら付いてこれたはずでは?」
髙井「それは…」
星野❲お前には無いものをあいつは持っている❳
髙井「なるほど そうゆうことですか」
河本「ん? どうしました」
髙井「いや、何でもない 俺はそろそろ帰らせてもらう 用事ができた」
河本「その前に! 一個良いですか?」
髙井「なんだ?」
河本「どうして、オロチにこだわるんですか?」
髙井「単なる好みだ…」
その後、髙井はある場所へ向かった
星野「あれ? 誰か入ってきた」
星野が事務所を出るとオロチが停まっていた
髙井「オーナー、戻りました」
星野「お帰り どうやったバトルの方は」
髙井「負けました でも…」
星野「なんだ」
髙井「オーナーが以前言っていたことが分かった気がするんです 自分に無いもの 彼は、自分のクルマのことを信じていた それだけじゃない、負けを確信したら俺はほとんどアクセルを抜いていた、でも彼は最後までアクセルを踏んでいけるようなそんな感じがした そして俺は踏めなかった…」
星野「ま、そんなとこだ お前はバトル以外ではそんなことはないのにバトルになるとその癖が出てしまう これ以上先は言わなくても分かることだからあえて言わないでおく いい体験だっただろ 明日は休んでいい 疲れたろ」
髙井(俺は、あいつに勝るとこはほとんど無いってことか でも、有意義なものにはなった)
星野「おーい! 何突っ立てる~ コーヒー入れたるから早く入り」
髙井「分かりましたよ オーナー…」
21話END「バトルの末にあるもの」




