陸軍東部第三十三部隊
現代の日本国では『陸軍中野学校』や『731部隊』は、一般にも知られた有名な存在である。
しかし陸軍としての歴史が続いているこの世界では、その用語は一般的ではない。取り敢えず『陸軍東部第三十三部隊』と『防疫給水部』と名乗っている。
陸軍東部第三十三部隊はスパイを養成する特務機関であるが、東京アンダーグラウンドに巣食う奴らを一掃する役目もある。
表では通常の市民生活を送りながら、足元で静かにうごめく。
そして今、NJSと組んで機械化軍団を導入しようとしていた。
それは、完全な二足歩行は無理だが、正座したままの姿勢で移動することが出来るロボ。ASー15である。
ワンボックスを縦にした位の大きさで、腕には重機関銃を装備し、バッテリーで駆動する。人工知能による自動攻撃も可能だ。
そして背中には、新たな兵器が追加されていた。
陸軍はブラック・ゼロの殲滅に、相変わらず手こずっていた。
戦力を逐次投入しているからに他ならないが、それには理由がある。それは、前の大規模戦闘で多くの人員を失ってしまったからだ。
残ったのはポンコツ、とは言わないが、それなりに優秀な程度まで人材が枯渇してしまったのも原因であろう。
いよいよ戦いの準備が整った所で、遂にカウントダウンが始まる。
それはNJS本社のハッカー集団『薄荷飴』の手による、詳細なシミュレーションであった。




