本部長の若かりし頃
◇本部長と高田孝雄は同じ大学の先輩後輩である。大学生の二人は地元の花笠まつりに遊びに来ていた。
◇本部はそこで『ミス花笠』の京子に一目惚れする。そして、勇気を出して告白するがあっさりと玉砕した。その日は『焼肉を食べながら泣いていた』と、後日夫婦となった、京子に高田部長が尾ひれを付けて吹聴している。
◇その後、偶然にも同じ大学で京子を見つけた本部は懲りずにアタックするが、またもや玉砕。
◇それを見て笑い転げた高田が、からかい九割で動き出す。残りは打算だ。
◇京子の女友達を攻略して説得。『絶対に面白いから』と誘い出すことに成功。四人でグループ交際を始めたのだ。そこで高田は一番年下だったのだが、一番の盛り上げ役だった。
◇親しくなる内に、京子も本部に心を許すようになる。そして、頭の良かった本部に卒業論文を手伝ってもらったのが決め手。
◇本部は東京のNJS本社に入社。しかし、京子は地元の企業に就職した。社会人になっていきなり遠距離恋愛になってしまったが、本部は毎週東京から山形まで通ったと言う。
◇最初の三回は中古のスクーターで帰省。ボーナスが出て中古の軽トラになった。
◇それから本部は『車はツーシーター』と決めており、助手席は京子専用である。
◇本部が『俺が作るチップは幸運のチップだ』と宣言し、『大吉』と文字が見えるように回路を設計したのだが、バグが見つかり修正した所『本吉』になってしまった。それから暫く『本吉』とからかわれる。
◇図分昔の話なので、そのことを知っている人も少なくなった。京子と高田は『本吉』の由来を知る、数少ない証人である。




