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ライバルはだれですか?  作者: 柚子桃しずく
11/11

これってなに?

初めてのデートが何事もなくおわった。

おねえちゃんの邪魔も入らないなんておかしい。

おねえちゃん、具合いでもわるいのかな~

わたしは、おねえちゃんの部屋をノックした。


トントン!


「は~い」

「おねえちゃん、いる?」

「うん、みさちゃん入っていいよ」


わたしはおねえちゃんの部屋をあけた。

いたって元気なおねえちゃんがいた。


「みさちゃんどうしたの?」

「ん? なんでもないよ」

「そういえば、今日こうと水族館にいったんだって?」

「え? なんで知ってるの?」

「ずいぶん前からおかあさんに聞いていたから」

「そうなんだ」


知っていて邪魔しなかったってこと?


「どうだった?」

「うん、楽しかったよ」

「イルカのショーみた?」

「うん」

「ペンギンいた?」

「うん」

「あとあと、みさちゃんの好きなカクレクマノミも見てきた?」

「うん」


おねえちゃんはわたしの好きなものなんでも知ってるんだな。

わたしはおねえちゃんの好きなもの全然知らないや。


「カクレクマノミも好きだけど、……も可愛いし、ナンヨウハギも綺麗だよね」


おねえちゃんはめちゃくちゃ話をきいてきた。

水族館にいっていなくても、その場に一緒にいたくらいの話をわたしから聞き出していた。

結局わたしも嬉しくてだれかに話をしたくて、たくさん話をしてしまった……。


わたしは、部屋に戻った。

ベッドに横になりまだ嬉しくて興奮がおさまらずに朝をむかえた。

寝不足だ~


「おはよう、みさちゃん」

「おはよう、おねえちゃん」

「みさちゃん、その顔どうしたの?」


鏡をみると目の下にクマができていた。

わぁ~ん、こんな顔こうちゃんに見せられないよ~

わたしは、目の下のクマをなんとかファンデーションを塗ってごまかした。


「おはよう、みさき」


こうちゃんはいつみても爽やかだよ。

こうちゃんの鞄にはわたしがあげたイルカのキーホルダーがついていた。

ちゃんとつけてくれたんだ。

嬉しかった。


「おはよう、こうちゃん」

「おはよう、みさと」

「おはよう、こう」


いつもと変りないただの挨拶なのに、わたしの胸はドキドキがとまらなかった。

こうちゃんはいつものように話をしている。

それに返事をするだけで精一杯だった。

おねえちゃんが話をしてくれているから助かった。

今日ほど、おねえちゃんがいてくれてよかったと思ったことはないよ。

これからは、もう少し優しくするよ。

いや、でもおねえちゃんにこうちゃんをとられるわけにはいかないんだよ。

実際おねえちゃんはこうちゃんのことどう思っているんだろう。

昨日、わたしとこうちゃんとふたりで水族館に行ったってきいてどう思ったんだろう。


「みさちゃん……みさちゃん」

「ん?」

「ん? じゃあないよ、ついたよ」

「あっ、ごめん」

「じゃあ、ちゃんと勉強しろよみさき」

「わかってるよ、こうちゃんもね」

「はいはい」


おねえちゃんとこうちゃんは自分たちの校舎に入っていった。


「みさき、おはよう」


ゆきちゃんだった。


「おはよう、ゆきちゃん」

「え? どうしたその顔は?」

「え? クマわかるの?」

「クマもそうだけど、デートしてきたんでしょ」

「うん」

「楽しくなかった?」

「ううん、すっごく楽しかった」

「よかったじゃん」

「うん、それはよかったんだけどね」

「なに? なにか問題でも?」

「ううん、なんだろうね」

「なんだそれは」


わたしは、なにかもやもやするものがあったがなんて話をしたらいいのかわからなかった。


――――――


昼休みの時間にゆきちゃんに相談をした。


「ゆきちゃん」

「なに? どうした?」

「なんていったらいいかわからないんだけど、昨日のデートの話をおねえちゃんに話たんだ」

「うん、それで?」

「普通に聞いていたけど、おねえちゃんはどう思ったのかな~って思って」

「ん? もしかして、みさと先輩がこう先輩のことをどう思っているか気になったってこと?」

「え? ……そうかもしれない」

「ふ~ん」

「なに?」

「ようやくみさきも気になり始めたかってね」

「え? どういうこと?」

「だって、いままではまったく気にしないでただただ突き進むって感じだったじゃん」

「うん、たしかに」

「でも、いまは周りが気になり始めたってことでしょ」

「……」

「しかも、一番近くにいるみさと先輩のことを……」

「……」

「みさきが恋愛で成長したってことじゃない?」

「……もう、ゆきちゃんってば」

「いいと思うよ、もっと悩め乙女よ」


ゆきちゃんは大人だな~

そういえば、ゆきちゃんって好きな人とかいるのかな?

聞いたことなかった。

まったく、自分のこと話しないもんな。

というか、わたしが自分の話ばかりゆきちゃんにするから話せないのか。


「そういえばゆきちゃんって、好きな人いるの?」

「え? なに? 急に」

「いや、聞いたことなかったな~って思って」

「まあ、わたしにだって好きな人くらいいるよ」

「そうなの? 知らなかった」

「まあ、言ってないからね」

「どんな人? わたし知ってる人?」

「いや~わたしの話はいいよ」

「なんでよ、教えてよ~」

「また、今度ね」

「ほんとだよ、教えてよ」

「わかったわかった」


みさきごめんね。

わたしの好きな人のことは言えないよ。

みさきとの関係を壊したくないんだよ。

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