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第9話 迎えと買い物

お待たせしました。どんどんストックが無くなってきて焦っています・・・。

 会社の勤務を定時きっちりで終えた俺は車を走らせて、朝に莉緒ちゃんを降ろした公園近くまで到着した。

 すでに莉緒ちゃんからメッセージアプリ『RIME』でもうすぐ下校するという連絡があったので、スマホのソシャゲーをプレイしながら車内で待機している。

 だいたい10分程経った頃だろうか、莉緒ちゃんの姿が見えた。ただ、なぜか走ってきているので不思議には思ったが。


「た、ただいま帰りました・・・」


 息を少し切らせながら莉緒ちゃんが助手席側のドアを開けて車内に入ってくる。


「おかえり。そんなに急いでどうしたの?」

「ち、ちょっと運動不足気味でしたので走ってきました・・・」


(いやいや、そんな訳がないだろう)


 助手席のドアを勢いよく開けて素早く車内に入ってきた様子からして、本当の事を言ってるようには到底思えない。

 これがもし莉緒ちゃんの表情が浮かなかったり、恐怖を感じている様子だったら何かしらの理由を聞くところだけど、実際は頬を少し赤らめながらどこか恥ずかしげに見えたので特に怖い目に遭ったとかではなさそうである。

 まあ改めて聞いてもはぐらかされそうだし、ここは話題を変えておくか。


「ところで買い物だけど、一度戻って荷物を降ろしてからにしようか?」

「いえ、それだと手間ですのでこのままスーパーに寄りましょう」


 莉緒ちゃんの言葉に俺は頷き、途中にある大型スーパーマーケットの駐車場に車を停める。

 2人でスーパーマーケットの店内に入ると、人がそれなりに多い。やはりこの時間帯になると客足が集中するようだった。

 莉緒ちゃんはカートを持ってきて、店の買い物カゴを載せる。大きなエコバッグも2つ持ってきているのでかなりの量を買うつもりのようだ。


「カートは俺が引こう」


 莉緒ちゃんが「ありがとうございます」とお礼を言うと、迷いのない足取りで野菜コーナーへと向かっていく。場所を把握しているという事は普段もよく利用するのだろう。


「う~ん」


 キャベツを1玉ずつ取って品定めをしている様子はもはや主婦にしか見えないけど、それを言ったところで微妙な顔をされそうだ。

 しばらくすると「よしっ」と小さく呟いてキャベツを買い物カゴに入れ、他の野菜も同様に品定めをしながら次々と入れていく。


「次はお肉のコーナーに行きましょう。何か食べたいものはありますか?」


 莉緒ちゃんに聞かれて俺は少し考えこむ。昨日はカレーのセットで鶏肉を食べたから、今日は別の肉の方が良いと思った。


「豚肉が食べたいかな」

「豚肉ですか・・・。では豚の生姜焼きにしましょう!」

「おっ、良いね」


 豚の生姜焼きは好物の1つである。莉緒ちゃんの料理の腕は以前に何回か食べた事があり、上手いという事は知っているのでかなり楽しみである。

 その後は豚肉や米といった食材をカートに載せていくと、いつの間にかカートに物が載せられないくらいの量になっていた。


「今日はこのくらいにしておきましょう」


 莉緒ちゃんとしてはまだまだ買いたい物があるらしいけど、今日は荷物が多くなるので後日買うとの事だった。

 俺はカートを押しながら、莉緒ちゃんとレジへ向かう。


「弘人さんとお買い物・・・まるで夫婦みたい、ふふふ」


 莉緒ちゃんが何かを呟いたのでチラッと見ると、嬉しそうな笑みを浮かべていてかなり機嫌が良さそうであった。


「莉緒ちゃん、何か言った?」


 俺が聞くと、莉緒ちゃんは一瞬で頬を赤く染めながら慌てた様子になる。


「い、いえ、そ、その、良い買い物が出来たと言ったのです」

「うん?そうなの?」

「は、はい、そうです!」

「?」


 大声を上げながら答える莉緒ちゃんの態度に不思議なりながらも、俺達はレジに到着する。

 支払いは俺が全て済ませ、手分けしてエコバッグに購入した物を詰め込んでいく。さすがに米はエコバッグに詰められないのでカートに載せたまま車まで持っていくことにする。


「よし、これで全部載せたな」


 2人で後部座席にエコバッグと米を載せ終え、車を発進させると莉緒ちゃんが声を掛けてきた。


「あの、家に寄ってもらえませんか?調味料をいくつか持っていきたいので」


 そういえばスーパーでの買い物では調味料の類を購入していなかった気がする。莉緒ちゃん曰く家に残っている調味料を最初から使うつもりだったらしい。しばらく家を空けるので残った調味料を腐らせるのは勿体ないとの事である。

 車を10分程走らせて祭川家へ到着すると、莉緒ちゃんは「少し待っていてください」と言い残して家の中へと入って行った。

 手伝おうかと声を掛けたが、「すぐに戻ってきますので」という返答があったため車内で待機する事にした。

 宣言通りと言うべきか、5分程で調味料が入っているであろう袋を手に持った莉緒ちゃんが玄関に姿を現す。


「お待たせしました」

「それじゃ帰ろうか」

「はいっ!」


 元気よく答える莉緒ちゃんの嬉しそうな笑顔を見ながら、今日の夕飯に想いを馳せるのだった。

お読みいただきありがとうございます。

最近は結構仕事が忙しいです・・・。ただ、別作品のBDMも続きを書きたいですね。

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