第63話 後輩の独白1
お待たせしました。今回は短いです。
「はぁ〜、やっぱりセンパイはカッコイイな~」
部屋で冷たいカフェオレを飲みながら私は今日の事を振り返っていた。
設備メーカーとの打ち合わせが初めてな事もあって昨日は緊張のせいでよく眠れず、会社に出勤してからも仕事に集中が出来ずに時間が近付くにつれてどんどん緊張度が増えていったんです。
とうしよう、このままじゃ打ち合わせで失敗しちゃうと焦りも出てき始めたところでセンパイが声を掛けてくれました。
しかも私を休憩スペースまで連れ出して緊張を解そうとしてくれたんです。
あの時は打ち合わせに気を取られていてあまり感じなかったけど、会社から帰って来ると疲れよりも先にセンパイの気遣いに嬉しさが込み上げてきちゃいました。
「本当にセンパイが教育係で良かった・・・」
しみじみそう思う。ちょっと不器用なところはあるけれど、分かりやすく伝わるように教えてくれる姿勢には優しさを感じるし女性に対する気遣いもちゃんとしてくれる。
私が恋愛的に好きという贔屓目を抜きにしてもセンパイは凄い人です。
・・・だからこそ引っ掛かる。なぜセンパイは今も独身なんだろう、と。
今まで色々な男性を見てきた私からするとセンパイがモテないはずはない。最初は少し近寄り難い雰囲気はあっても話してみると良さがすぐに分かるはず。
結構イケメンだし性格だってちょっぴり意地悪で冷たいところを除けば問題無し。それに下世話な事かもしれないけど年収も結構良い。社会人になると結婚も意識するから収入が安定してるのは重要!
これだけの優良物件ならすでに結婚していてもおかしくないのに・・・
でもありがたい。だってそのおかげで初めて本気で好きになった男性と結ばれるチャンスが出来ているのだから。
計算外だったのは私が思ったよりヘタレな事。莉緒っちのようなライバルの存在が出てきたのにもかかわらずまだ積極的にアプローチが出来てません。積極的に動こうと思ってはいても中々踏み込めずにいます。
大学時代の憧れの先輩も『本気で好きになった人には積極的にいくべし!』と言われていたのに・・・
まさか社会人になってから新しい自分の一面を知るなんて思っていませんでした。
もしかするとセンパイと付き合ったらもっと新しい自分を見つけられるかも。
今はまだ先輩後輩というだけの関係。特別な関係になるためにはセンパイのプライベートにもっと入り込まないと。
今年のお盆休みはセンパイも私も仕事がほとんど入っていないのでどこかで遊びに誘いたい。
どう誘うかの理由付けは難しいから勢いで行くしかない!
私はそう決心すると夕食の準備に取り掛かるのでした。
お読みいただきありがとうございます。




