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第37話 親友の娘VS後輩3(莉緒視点)

お待たせしました。

「せっかく今日は弘人さんと二人きりで楽しもうと思ったのに・・・」


 弘人さんにあてがわれた部屋で独り溜め息を吐く。その理由は今日のお出掛けにありました。

 今日は私の希望でアミューズメント施設のロンド1に弘人さんと遊びに来ました。

 これをご褒美に選んだ理由は弘人さんと一緒に身体を動かしたり、カラオケに行ったりして充実した1日を送りたかったからです。

 今まで弘人さんと遊ぶ時はほとんど父が一緒で、しかも外で遊ぶという事はほとんどありませんでした。勿論それも楽しかったのですけど、普段はやらない事をこの機会にしようと思いました。

 なので私はこのために中間テストを頑張りました!ただ、今になって思うと勉強する動機としてあまりにも不純かもしれません・・・。


 ま、まあテスト結果がすごく良かったので良しとしましょう。


 これで今日は1日弘人さんと二人きりでたくさん遊べると思っていたら、弘人さんの後輩の方と偶然会いました。

 お名前は仙堂佐奈さん。可愛く整った顔立ちだけでなく、私よりも明らかに大きな胸が目立っていますし、明るそうな性格は男性にモテそうな印象を受けます。

 そして何よりも弘人さんを見る目は完全に好意を持っているとすぐに分かりました。


 またしてもライバルが出現したと確信しました。以前に弘人さんから後輩とご飯に食べに行った話を聞いて勘付いてはいましたが、まさかこんなに可愛い女性だとは思っていませんでした。

 しかも以前のカフェの店員さんと違って平日はほぼ毎日顔を合わせますし、男性の扱いに慣れてそうですから手強い事は間違いありません。

 今のところ弘人さんの様子を見る限り後輩以上の想いは無さそうですけど油断はできません。


 ・・・親しげに話をしている光景を見ると少し嫉妬心が湧いてきます。


 仙堂さんに警戒した視線を送っていると、彼女と視線が交錯します。


「ふ〜ん、そういう事」


 仙堂さんが私の方を見つめて不敵な笑みを浮かべてきました。


「っ!」


 どうやら私の想いも仙堂さんに気付かれてしまったようです。しかもあの表情はまるで「貴女には負けない」と言われているかのようで少し腹立たしく思ってしまいました。


 重苦しい雰囲気の中、ついに仙堂さんが恐れていた事を口にします。


「ねえ、センパイ!私もご一緒して良いですか~?」


 軽い調子で言っているように見えますが、私にはこの機会を絶対に逃さないという強い意思を感じました。

 弘人さんは断ってくれたのですが、不意に仙堂さんがこちらへ視線を向けてきました。


「ねえ、私と一緒に遊ぶのは嫌?」


 そんなの嫌に決まっています。せっかく二人きりで遊びに来たのに邪魔者を入れたくありませんので断ろうとしました。でも、仙堂さんが私の方に近付いてきて、


「ふ〜ん、逃げるんだ?」


 と、小声で呟いてきたのです。


「・・・逃げるとはどういう意味ですか?私は貴女に邪魔をされたくないだけです!」


 私は言い返しても仙堂さんは余裕の笑みを浮かべています。


「言ってる事は分かるよ?だってキミもセンパイが好きなんでしょ?」

「っ!?」


 私は思わず目を見開いてしまいました。こんなにあっさりと見抜かれてしまうなんて。


「そんなに驚かなくても見え見えだよ〜。あ、別に断ってくれても良いんですよ?でも敵前逃亡をするような子に負ける気はしないからね〜」


 さすがにそこまで挑発的な態度を取られては私も黙っていられません。


「・・・良いでしょう。同行を許してあげます」


 私もあえて上から目線のような言い方で応戦します。冷静になれていない事は分かっていてもここで下手に出る訳にはいきません!


「ありがと〜♪よろしくね~」


 こうして弘人さんの後輩と一緒に遊ぶという奇妙な時間が始まりました。 

 昼食の時は弘人さんと同じ麺類にしようと思っていたとか可愛らしく(あざとく)アピールしていたし、昼食が終わった後は勝負を仕掛けてくるし、最初は性格があまり良くないのかと思いました。


 でも一緒に遊んでいる内にそんな事は無いのだと分かりました。私がトイレに行きたいのを察して休憩を提案してくれたり、水分補給しようした時にスポーツドリンクを渡してくれたりと細かな気遣いがいくつもありました。

 弘人さんへのアピールも兼ねてという想いもあったはずですが、自然に行っている様子を見ると普段からこういう気遣いが出来る女性なのでしょう。


 ・・・新たなライバルもかなり手強いと感じずにはいられませんでした。

 しかも平日は仕事で弘人さんと長い時間過ごす事が出来るのです!


「何て羨ましい・・・!」


 でも、負けてはいられません!例えライバルが強力でも最後には私が勝ってみせます!


 今日の予定が大きくずれてしまった事は残念ですが、ライバルを知れたという意味では大きな収穫があったと言えます。


「よし、頑張ろう!」


 私は両手で握り拳を作って気合いを入れ直すのでした。

お読みいただきありがとうございます。

今回で10万字突破です!

といっても本作品はまだまだ続きますよ!

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