第21話 GW2日目1
お待たせしました。今回からデート(?)回です。
GW2日目。
今日は莉緒ちゃんと出掛ける日である。
GWで道が混んでいる事を想定して早めに出発したおかげもあって、途中道が混んでいる場所がありつつも順調に進んだ。莉緒ちゃんと雑談しながら運転していたのでほとんど気にならなかった。
映画館に到着した時間は上映開始の30分前。少し早いけれども間に合わないよりはずっと良い。
「早速券と交換しようか」
「そうですね」
莉緒ちゃんは白のカットソーにカーディガン、ベージュのロングスカート少し大人っぽい雰囲気を醸し出した出で立ちで、車内で似合っていると褒めたら「ありがとうございますっ」と満面の笑顔を浮かべていた。
俺の方は水色のシャツに黒のスキニーパンツと上から薄めのジャケット羽織っている至って無難な服装である。
莉緒ちゃんからは「カッコイイです!」とお褒めの言葉をもらったけど、きっと社交辞令だろう。
「この映画のチケットをお願いします」
受付の若い女性店員に前売券を渡す。
「いらっしゃいませ。9時上映の回でよろしいですか?」
「はい」
「では座席はいかが致しましょうか?今でしたら追加料金でプレミアムシートがご利用いただけます」
「プレミアムシート?」
俺が首を傾げたので、女性店員はプレミアムシートの説明をしてくれた。座席は2人掛けとなっていて、スクリーンがかなり見やすい位置にあるとの事。ワンドリンクも付いてきてかなりお得だという。
「どうする?」
莉緒ちゃんに聞いてみると即答でこう言った。
「プレミアムシートが良いです!」と。
「へえ、こんな感じになってるのか」
上映時間10分前となって指定されたスクリーンへとやって来た俺と莉緒ちゃんは早速プレミアムシートを見つける。
席の位置は後方中央にあり、確かにかなり観やすそうではある。
席の幅は2人が座っても少し余裕があるので、これならゆったりと映画を見る事が出来るだろう。しかし、
「ちょっと近くない?」
席の幅は余裕があるはずなのに、莉緒ちゃんはほぼ俺にピッタリとくっ付くように腰掛けたのだ。
「・・・嫌でしたか?」
莉緒ちゃんに不安そうな表情を上目遣いで向けられれば拒否なんて出来るはずもない。
「良いよ」
「えへへ、ありがとうございます」
一転して莉緒ちゃんは嬉しそうな笑顔を浮かべる。俺としても慕ってくれている事が分かるので悪い気はしない。
アイスティーを飲みながら映画が始まるのを待つ。隣に居る莉緒ちゃんをチラリと見ると、映画が楽しみなのかワクワクとした表情になっている。まあ俺も同じなんだけど。
しばらくすると映画が始まった。この映画は2部構成となっていて今回は前編である。バンドメンバーとの出会いから結成、そして初めて壁にぶつかってメンバー同士が衝突しながらも、絆を深め合ってライブを成功させるところまでが今回のストーリーとなっている。
ストーリー自体は音ゲーにある内容に沿っているけれど、やっぱり映画で見る方が迫力があって良い。
莉緒ちゃんも時折瞳をうるませながらのめり込んだようにスクリーンへ集中している。
俺達2人はピッタリとくっついているのもすっかり忘れて映画を視聴するのだった。
「ん~、面白かったです!」
開口一番に莉緒ちゃんが声を上げる。
「うん、確かに面白かった」
俺も莉緒ちゃんに同意である。主題歌は俺好みだったし、特にライブのシーンは迫力があってとても良かった。
「○子ちゃんがとすごく可愛かったですし」
○子ちゃんというのは黒髪ロングヘアのキャラクターで、バンドではキーボードを担当している。普段は内向的でおどおどしたところがあるけど、芯の強さはバンドメンバーの中で1番だと思っている。ちなみに莉緒ちゃんが推しているキャラクターでもある。
「映画を見るとゲームがしたくなっちゃいます」
「その気持ちは分かるよ」
少し前に劇場版の主題歌が配信されていたのでプレイはしたけど、観終えた後だとまた違った気分でプレイが出来るのだ。
「時間は11時すぎか・・・」
今から映画館を出てショッピングモールに向えばちょうど昼時になりそうである。
「じゃあショッピングモールに行こうか。そこで昼ご飯を食べよう」
「はいっ!」
莉緒ちゃんの元気が良い返事を聞くと俺も嬉しくなってくる。
こうして俺と莉緒ちゃんは車でショッピングモールへと向かうのだった。
お読みいただきありがとうございます。
某劇場版のBlu-rayは購入しちゃいました!
改めて観てもとても良かったです!




