■ダンジョンプレイヤーに係るここまでのまとめ
引き続き、まとめ文です。
さらっとお読みいただいても大丈夫かと思われます。
◆ダンジョンプレイヤーとは
『赤羽ファイナルダンジョン内での探索活動における有資格者』。
ダンジョン庁、IMODの両公式に免許を交付され、ダンジョン内での探索活動を認められた人物の総称。
民間人の一般プレイヤー、公式の職員プレイヤーがいる。
◆プレイヤーになるには
両公式にて免許試験に合格することで免許が交付される。
ダンジョン因子と呼ばれる、後述のダンジョンウイルスの受容体を有することが必要条件。
十五歳以上が受験の対象となるが、例外としてそれ未満の年齢でも特例免許という形で交付する例がある。
免許取得後は後述のアビリティやスキルによる遺伝子改変が行なわれた超人と化すため、ダンジョン法などで規定される日常的制限を強いられることになる。人権問題や引退者の一般社会への復帰の妨げになったりする。
◆プレイヤーの能力
相応の身体能力を要する免許試験をパスしたプレイヤーだが、素の状態はレベル0(俗称童貞、処女)と呼ばれる。
ダンジョン一層エリア5の迷宮内にある〝試練の回廊〟をクリアし、アビリティ【ベリアル】を入手することで、レベル1以上となる扉が開ける。
◆レトロウイルスとシリンジ
アビリティやスキルを習得するためには、ダンジョン内でシリンジ(注射器)を入手する必要がある。
シリンジ内にはレトロウイルス――人体のDNAを書き換えるウイルスが内包されており、投与することで遺伝子レベルで人体を変異させ、肉体の強靭化や亜人化などさまざまな効果が現れる。
※ウイルスの受容にはダンジョン因子が必要であり、未所持者に投与しても効果はない。
◆アビリティ
アビリティシリンジによって獲得できる肉体強化効果。永続的に付与される。
見た目が大きく変わる亜人化アビリティは人類社会に大きな反響を呼んでいる。
◆【ベリアル】
すべてのプレイヤーにとって基礎であり最重要のアビリティ。
投与することで身体能力、運動に係る諸神経の性能、肉体の頑強さが飛躍的に向上する。
また、その後の鍛錬や経験によってレベルアップ――性能が成長する。
現時点での人類最高レベル(公式記録)は織田典長のレベル8。
その入手方法はエリア5〝試練の回廊〟を踏破すること。
◆その他のここまでに登場した主なアビリティ
【アザゼル】:瞬間的に前腕を硬質化させる。
【ナマハゲ】:瞬間的に腕を巨大化させる。
【ロキ】:一時的に聴覚を増強させる。
【フェンリル】:獣人――狼の亜人に変異する。
【トロール】:三メートルを超える巨人に変異する。
◆スキル
プレイヤーにとっての必殺技。
糖分など体内のエネルギーを消耗し、超常的な物理的事象を引き起こす。
その作用には〝ダンジョン光子〟と呼ばれる未知のエネルギーが関係しているとされるが、現代科学では未だに解明に至っていない。
スキルはアビリティよりも入手しにくいため、未所持のプレイヤーも少なくない。
◆ここまでに登場したスキル
【ムゲン】:千影の持つ超レアスキル。世界の一秒を自身の三秒として知覚・運動できる、いわゆる加速能力。連続使用には三十秒のクールタイムを要する。
【ピースメーカー】:明智の持つスキル。「ばん」の発声とともに指先からダンジョン光子の弾丸を射出する。速射性は高いが一発の威力は低い。
【ギュゲース】:千影たちを襲った犬マスクの持つスキル。十秒ほど身体と着衣を透明化する。原理は不明。
◆ドラッグシリンジ
ゲームにおける消耗品アイテムのような役割を持つ。
傷を治癒する【フェニックス】やその上位互換の【ウロボロス】、肉体を一時的に増強する【サラマンダー】や【ノーム】などがある。
◆各シリンジの名称
サウロンがウィキプリオでゲームやマンガなどの項目から適当にとってつけたと言われる。
◆シリンジの価値
ダンジョン内において、あるいはプレイヤーにとってシリンジは最重要アイテムと捉えられる。
売却して換金することも可能だが、その取引先は公的機関などごく一部の窓口のみに絞られており、その社会への流通は両公式によって厳密に制限されている。




