そのⅡ
…バタン!
「いたっ!」
少女は盛大にベットから転落しましたとさ。
「夢?なんかすごい続きがきになる。」
と見馴れた天井をボーと見上げていると、
RURURURU
「おっと、携帯か」
携帯電話の着信音が少女を現実に引き戻しました。気になる着信相手は…
「もしもし美晴?」
親友の千紘です。
「なにしてるの美春?もう待ち合わせ時間過ぎてるよ。」
「うそ!」
と頭を抱えながら時計を見る主人公美春。時刻は約束の9時を少し過ぎてます。
「やばい」
美春は千紘との電話を一方的に切り、目にもとまらぬ速さで制服に着替ます。クリーム色のブラウスに赤いリボン、紺色を基調としたブレザー。同じく紺色を基調としたスカートに黒のハイソックス。ここまで着替えるのにかかった時間はなんと30秒。とても真似できるものではありません。
急いで洗面所へ。顔を洗い、髪を結んで、
「はい完了。」
さて着替えが終わると1階のリビングへ。両親は共働きなのでこの時間は家にいません。テーブルの上にある食パンを1枚口にくわえます。
玄関にいくと、そこには前日に用意した通学鞄があります。それを掴んで美春は家をとびだしました。あとはただひたすら待ち合わせ場所の学校前まで走る。
パン食い少女の出来上がり。
と言っている暇も無くただ走ります。
もう気づいている方もいらっしゃるかもしれませんが児童文学向けに書いたものとなっています。あらかじめご了承下さい。
また一部設定を前作から引き継いでいる部分もありますが、全くの別物というふうに考えて下さい。
全11話完結予定です。




