表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Remain there 有りのままで  作者: 一語 大福
34/48

ハンクを待つ美女二人

「あの状況で帰れるとは思わなかった、

それにしても、なぜ50年なんだ、ゼロだけ余分だ、

5年にプログラムしてあれば、もっと前に帰れたのに。」

ハンクは思い出しながら、マザーの謁見室に入った。


 中にはマザーと長身の二人の女性、そしてオデットがいた。


「良く来ましたハンク、オデットはご存知ですね、

此方の二人をご紹介しましょう、

白いドレスの女性はニュクス、赤いドレスの女性はミネルウァと言います。

今度はこの方たちと赤色矮星グリーゼ581gへ行っていただきます。」


「私だけはなぜか襲われることも無く、無事帰れましたが、

最強のアンドロイド兵を含め、全員帰還できませんでした。

その危険な星に、このようなか細い女性3人で何をしに行くのですか?」


 マザーはニコニコ笑っていた。


 白いドレスの女性は若いが、神々しい程美しい、

ただ少し背が高い、身長は2メートル程

大きな瞳は綺麗だが、瞳には吸い込まれそうな深い闇が宿っている。


 赤いドレスの女性も背が高い、身長は3メートル近い、

細身で眩しい程の美人だ、全身から強いオーラが出ている。

ゆったりとした動作に隙が無い、余程武道に精通しているのか、

そこにいるだけで強い恐怖を感じる、言いようのない圧倒的な威圧感。


「二人は何者だ、少なくともアンドロイドではない、

何処かの星の種族だろうが、こんな人間は会ったことはない。

見た目はとにかく、二人は若い女だ、それもか細い女性だ、

マザーは何を考えておられるのか。」とハンクは思った。


「オデットからスワンを探したいと申し出がありました、

オデットにもあの星に行ってもらいます。

心配いりません、ミネルウァがいれば大丈夫です。」


「最新型のアンドロイド兵を100人ほど連れて行きたいのですが、

許可いただきますか?」心配になり、ハンクはマザーに願い出た。


「許可しません、アンドロイドは必要ありません、

アンドロイドが役に立たない事は良くご存知でしょう。

アンドロイドが千人一斉に攻撃しても、

ミネルウァに傷一つ付けることはできません。

ミネルウァに任せれば大丈夫です。」


「それ程この方はお強いのですか、そんな風には見えませんが?」


「ええ、ミネルウァに敵うものは、銀河に存在しません。

紛争が絶えない星系に時々赴いていただいていますが

彼女が来ると聞いただけで逃げ出します。

彼女は戦女神と呼ばれ、紛争星域では悪魔の様に恐れられています。」


「極秘に造った最新型の戦闘アンドロイドですか?」


「いいえ、銀河の外側グレース星の人です、少し変わっていますが。」


 強いと言われてもハンクは信じられなかった。


「人間にアンドロイドが倒せるなんて、そんな話聞いたことが無い。」

と内心思った、納得できないが、マザーの命令に背く事はできない。


「アンドロイドは行かないとしても、新しいクルーは出していただけますね。」


「この方々のお世話をするクルーは連れて行ってください、

10人いれば十分でしょう。

 レッドアローは目的地を記憶していますから、自動操縦で行けます、

航海士などの乗員は必要ありません。」


「給仕を連れて行くだけですか?」

 俺は何のために帰って来たんだ、

あの島の生き物とは仲良しになれた、俺は遣られない、

あの星が好きだから、俺はあの星で住み続けても良いと思っている。

 しかし、俺は派遣された星が危険だと言うために帰って来た。

マザーは全てご存知だ、なのに、

スワン一人を探すために危険な星に行くのか、それは理解できない、

マザーは何を考えておられるのだ、ハンクは困惑していた。


「海王星基地へはあなたのシャトルではなく、新しい船を用意しています。

赤色矮星グリーゼ581gでは、貴方はニュクスの指示に従ってください。」


「はいはい、私はただの道案内です。」


「不服ですか?」


「いいえ、マザーのお考えがもう一つ解らないだけです。」


「スワンの残してくれた記録は大変役に立ちました。

私は赤色矮星グリーゼ581gのような星を探していました。

 ハンク以外のクルーが戻れなかったのは残念ですが、

行っていただいた目的は達成できました。

長い年月をかけて準備した計画を実施に移します。」


「あの星で何か事業を始めるつもりですか?

私はあの星で何をしても失敗しました、

あの星の生き物には敵いませんでした。

 アンドロイド兵に戦闘をした形跡はありません、

完全武装のアンドロイド兵が戦わずして、跡形もなく消されました。

 敵は何者か全く解りません。

何もしなければ穏やかですが、一度攻撃すれば消されます。

 私たちはリゾート開発を計画しましたが、完全につぶされました。

事業を始めるのは無理だと思います、非常に危険です。」

ハンクは必死に警告した。


「心配いりません、このお二人が付いていれば、何も起こりません。」


「そこまで言われるのでしたら、これ以上警告はしません。

ご指示のままに。」ハンクは引き下がった。


 静止軌道から宇宙エレベーターで地上に降りた時、

ハンクはとんでもない物を見た。

 まさか、あの工場を赤色矮星グリーゼ581gに作るのでは、

ハンクの心配は尽きなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ