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Remain there 有りのままで  作者: 一語 大福
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アンドロイド

「うかつに救助隊を送れない、敵の正体が解らん。」

ハンクは部下にスワン達が提供してくれた映像を詳しく分析させていたが、

兵士に関係した物は何一つ見つからない。


 カミロの時と同じだ、何の痕跡もない、

自然が即座に復元されている、地球がこの星と同じ仕組みなら

ホモサピエンスが6度目の大量絶滅を引き起こすことは防げた、

 

 自然の治癒能力なのか、どこかの次元に飛ばされたのか、

手がかりはスワンが教えてくれた植物の集団移動だけだ。

 これは非常に危険だ、大木どもが襲って来れば人間など

ひとたまりもない。


ハンクは何か良い作戦が無いか思いを巡らせていた。


 深く考え過ぎた、敵が樹木や草だけなら、大したことはない。

銃も兵器も必要はない、

 アンドロイド部隊を送り、造成地を火炎放射で燃やしてしまう。

これが一番だ、そのあとをアンドロイド部隊で監視させれば完璧だ。

 アンドロイドは寝る必要も無いし、夜でも昼間の様に目が見える。

他に良い提案も無いし、取りあえず、この作戦を実行してみよう。


 ハンクはアンドロイド部隊の指揮官トーマスに命じ、

晴天が続いて乾燥し、火の回りが良い日を選んで、

100名の部隊を、飛行場の有った場所に降下させた。


 樹木や草は何の抵抗もせず、悲鳴を上げながら焼かれていった。


「拍子抜けだ、簡単ではないか、本当にこの連中にやられたのか?」

先の事もある、油断は禁物だ、建物の建設はまだ慌てることはない、

何が攻撃してくるのか、アンドロイド部隊に昼夜監視させよう。


 1週間が経っても、前の様に直ぐに襲われることはなかった、

9日目から激しい雨が3日続いた、

飛行場の周りは池の様な水たまりがいくつもできていた。


 3日目の夜は雨が上がり、雲は残っているが、雲間から星も見える。


「雨の日は見通しが悪く警戒したが、我々は夜間でも見える、

今夜は周囲が丸見えだ、襲って来れば、全滅にしてやる。」

アンドロイド達は警戒を怠らなかった。


 雨の湿気のせいでアンドロイド兵の足元にはカビが生えている。

カビは胞子状の物を飛ばし、なお増殖を続けている。


「アンドロイドと言われても、感情があり、性格もそれぞれ違う

俺たちは色んな星の人類と何も変わらん、違いは死なない事ぐらいだ、

それにしても、お前の身体は汚いな、全身カビだらけだ。」


「そう言うお前もカビだらけだぜ、見てみろ自分を。」


 返事が帰ってこない? 目の前の兵士は突っ立ったままだ。


「どうした?」

問いかけた兵士も、そのまま電源を切られたように動けなくなった。


 瞬く間に彼方此方で兵士が動けなくなっていく、

5分も経たない間に、動いている兵士は一人もいなくなった。

部隊全員停止してしまった。


 兵士だけではない、着陸船も装甲車も全て電源が落ちている。


 レッドアローの兵団監視システムではいきなり警報音が鳴り響き、

警告シグナルが激しく点滅している。


「派遣したアンドロイド部隊との連絡が途絶えました。」


 動きが止まったアンドロイドの表面では、

カビがアンドロイドの体積を上回ってもまだ増殖している。

カビの重みでアンドロイドが倒おされた。


 倒れたアンドロイド兵は、まるでキリギリスが蟻に運ばれる様に

穴に運ばれていく、やがてアンドロイド兵の姿は地上から消えた。

 

 彼らが降下してきた兵団の着陸船は内部から崩壊を始め、

バラバラに成った着陸船が大地の中に消えていく。


 大地は元の姿に戻った、

空はいつの間にか雲に覆われ、星は輝いていない、闇夜だ、

辺りの静けは、いつしか騒々しい世界へと変貌し、騒がしい夜が戻った。

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