1-1 魔性の太もも
休載しています。
すみませんが再開は未定です。
揺れる満員電車。
数少ない座っている人にとっては眠りを誘う心地よい揺れなのだろうけれど、ほとんどの人には面倒なもので、ふらつく体を倒れないようにしっかりとバランスをとらなければならない。電車に乗り慣れていない人にとって気を抜けない不快な時間だ
抜けば倒れてしまう。他人の体に触れることの不快さと触れさせてしまった事への罪悪感は公共機関に付き物と言えばそうなのだが、できれば避けたいところ。
女性にとってはバランス以外にもさらに厄介ごとが増える。
それは痴漢だ。
揺れるたびに誰かしらの手がふともも、おしり、言葉にしにくい場所まで当たってくることがある。それを故意なのかどうかの判断ができないのだから卑怯で姑息なやり口だ。
今日もそんな卑怯で姑息な目に合う人が一人いた。
少女のホットパンツから伸びた張りのある太ももは、瑞々しい艶やかさを持っていて、触れるとどのような快感が得られるのか想像できないくらい魅力的であった。例えるならひな鳥の食感と似ていてその弾力は病みつきになる。男性が求める最高の感触のひとつと言える。
電車が揺れるたび、ふとももに手が一瞬当たる。さらりと撫でられ、次第に男の指先はピクリと動き、太ももの柔らかさを確かめるようになぞる。
こんな魅力的な太ももを晒したままにした少女にも罪がある、それほどの美しさを持っている。冬にホットパンツなど触ってくれとアピールしているようなものだ。
しばらくすると今度はお尻に当たる。
触るまではいかないので痴漢とは言い辛い。そんな状態が五分続き、下半身を触れられた回数は二ケタに入ろうとしていた。
ついに触れるだけだった手が、お尻を撫で、そしてゆっくりと揉まれる。
固いホットパンツの生地からでも伝わる柔らかさ、それだけではなく、電車が揺れるたびに少し硬くなる弾力を味わった男は、まるで麻薬のような魅力に、その手を放すことが出来なくなってしまった。
普通なら頭に乗った痴漢犯に怒りか恐怖か蔑みか何らかの不快感を示すはずなのに尻を揉まれる彼女はニヤリと笑った。
痴女というわけではない。彼女、いや僕が尻を揉まれるには理由があった。
それは一週間前にさかのぼる。




