幼なじみの友人②
今回は、ほぼノンフィクションです。
初レースの年を間違えたので、2012/11/3改訂しました。
例の「C君前転事件」があった後も、友人とはよく自転車で遊んでいた。
小三までよく遊んでいた場所は自分の家の裏にある道だった。前述の道と同じく静かで車通りは少ない上に、90゜コーナーが2つあり、畑や駐車場がコーナー付近にあったため見通しがよく、危険な箇所といえば、コースの両端にある交差点だけだった。
その場所で自分と友人はよく競争していたのだが、その頃はまだ速さは同じくらいだった。
差がつき始めたのは、小学校三年生になったころからである。自分は運動量に関わらず少食で、もともと身体的にも貧弱だったが、友人は運動したあとはかなりの大食いで、初めは自分と同じくらいだった体力も徐々に差をつけられていった。
三年生になって、自分たちの行動範囲はさらに広がった。具体的に言うと、半径2キロほどだ。なぜなら、二人とも多段変速のマウンテンバイクを持ったからである。自分はルイガノ製のクロカン用マウンテンバイクで、友人のはアバランチェ(GT)製のものだった。そして、二人とも後付けのディスクブレーキ装備だった。それに伴い、レース用ヘルメットもつけはじめた。
その頃よく遊んでいたのは、大きい川の河川敷だった。土手を降りた後は、芝生や砂利道を全力で駆け抜けたり、周回コースを設定したあと、そのコースでレースしたり、河川敷にある非常に荒い場所を自転車で攻めたりした。
そしてある日・・・
友人「自転車交換して交差点まで競争しょうぜ!」
自分「あぁ、いいよ~!前みたいに前転しないでよ?」
友人「するわけねぇじゃん(笑)!車いないな、よしGO!」
自分「え!?まってよ!」
カチッガチャン、カチッガチャン
ジャー
ブーーーン(ブロックタイヤの音)
結果は友人が勝った。
決着がついたところで、二人ともブレーキをかけはじめた。
自分「えぇぇえ!止まりにく!」やっぱりワイヤーがのびていた。
友人「そうかなあ?(グッ)うはっ!」
自分「っ!」
キィィ・・・ガシャン!
友人は・・・・
・・・無事だった。
自分「あ~あぶな!前輪だけでとまるとか!」
友人「うぉぉ~死ぬかとおもった!てか、ブレーキ効くの近くね!?」
自分「いやぁ、そのほうが僕は使いやすいんだけどなぁ・・・」
そんな毎日を過ごし、あっという間に一年がすぎた。
そして小学4年生の9月、僕らは自分の親のさそいで、初めてレースにでることになった。