第1話 世界、創造
0章 はじまり
ーーー世界は創られた。
太古のさらに昔、「神」と呼ばれる存在が世界を創ったのだ。
その後、神は世界に生物と文明を与えたのだ。
この世界の特徴として、人々は「能力」を持って生まれることがある。「能力」は人の力では不可能な超常的な現象や、力を生むことができる。
しかしながら、誰にでもこの力を扱うことができるというわけではない。力を発現できない者もいれば、力に溺れてしまった者もいる。
1章 世界の構造
この世界には7つの国がある。
学の国・エファンソス
力の国・スミナルナ
裁の国・ペルモンガ
壊の国・ティアギア
創の国・ゼルディス
時の国・ミラディルフィ
生の国・ランディギル
の七つだ。
1-1章 学の国・エファンソス
エファンソスには他の国には無い特徴がある。学の国もあるように学園があるのだ。
それは世界最大の学園、名を「神戦学園」という。入学方法は「試験」を受けることで、内容は実力があることを証明すると言うもの。
卒業方法は実力を身につけ、卒業試験を受けるというもの。この学園の卒業者はこれまで数えられるほどしかいないという噂もある。
そんな学園の校長はこの世界でも屈指の実力者であるとされる。しかし、その実情は全く公開されていないので真意は不明である。
また、エファンソスの東部には栄えた街が広がっている。この街には多くの住民がおり、日々賑わいを見せている。西部には東部の栄えた街とは反対に、かつて栄えていた都市の姿がある。今はスラムとなっており、無能力者が集まっているとされている。
この国は他のすべての国と友好関係だが、特にティアギア、ゼルディス、ミラディルフィと友好である。3国との関係の歴史は神界戦争まで遡るとされ、約200年前、共に敵国と戦い、勝利したことから今も友好関係が続いている。
1-2章 力の国・スミナルナ
スミナルナには...........
「.........と、こんなところかな。」
そうして僕は開いていた本を閉じた。開いていた本はこれから通う(予定だが)学園についてまとめられたものである。さすがというべきか、最も有名な学園と言える神戦総合学園には学園についてをまとめた本だけで3冊はある。
僕の名前は神星 真。御三家の一つ神星家に生まれた人間だ。僕は白い髪と空色の瞳を持って生まれた。白い髪の人間というのは珍しいらしく、外を歩いていると周りから見られている気がする...自意識過剰だろうか...。まぁ、珍しいと言っても、身近にもう一人いるのだが。
ワケアリといえばこの瞳もそうだ。僕の空色の瞳には曇りがあり、全体的に黒みがかっている。どうしてそれがワケアリなのか?それはこの世界の能力者のルールにある。
"黒い瞳" これが意味することは無能力者、つまり力も才も何も無いということを表している。無能力者は皆黒い目をしているらしい。裏を返せば目に色があるなら能力を持っているということらしいが...。無能力者と言うものはこの世界に一定数いるらしく、支援をする団体もあるらしいのだが、その人生は過酷なものだろう。
能力が使えるならワケアリでも無いのでは?と言われるかもしれないが、ワケアリたらしめてる理由は僕がまだ能力を発現できていないからである。
つまり、僕は自分が能力者なのか分からないのだ。
そんな僕は、あの学園の入学試験を1ヶ月後に控えている。そこで試験についての情報収集をしていたのだが、実力を証明しろという内容は僕にとって非常に厳しいものだった。
僕「はぁ...実力を証明かぁ、試験大丈夫かなぁ...」
思わずため息をつく。そりゃため息ぐらいつきたくなる。試験に落ちたらこの先どう生きていこうか...考えるだけで頭が痛くなる。
そんな落ち込む僕を見つけて、鬼の形相で走ってくる人がいた。
続く
キャラクター紹介
神星 真 シンセイ マコト
神星家の長男で、名家に生まれながら落ちこぼれである
彼はまだ、その身に秘められたものを知らない。




