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届け星

作者: 藤乃花

本が好きな私には、いつも過ごす場所があります



沢山の本が集められている図書館『カタリバコ』。


その『カタリバコ』を訪れては、本を読んで過ごすのが私の日課となっています。


休日には一日の半分以上を物語を読む為に『カタリバコ』で時間をつぶしては、読んだ本を書いた作家さんへとファンレターを贈るんです。


(ああ……今日読んだストーリーも凄く楽しくて、忘れられない世界!

早速、この本の作家さんにファンレターを書きましょう)


胸を踊らせながら私は虹色に光る羽根ペンを取り出して、同じ虹色に光る紙に今の気持ちを綴っていきます。


『拝啓、エクレーム様へ

エクレーム様が書かれたストーリーにはとても素晴らしい彩りがあり、不思議と私の魂がその世界に入り込んだような気が致しました。

そして、主人公が作るエクレアとシュークリームの甘い味が、文章を通じて心の舌へと滲んだように思えます。

美味しそうな彩りが溢れた世界を読ませて頂き、ありがとうございます!』


私は書き終えたファンレターを封筒に入れて、図書館の中に設置されてあるファンレター用ポストへと投入しました。


(読まれるの、楽しみ……)


また別の日には、別の作家さんが書かれたその日の天気と同じ、雨のストーリーを堪能しました。


(この作家さんのストーリーも夢に溢れていて、ウキウキしてくる。

ファンレターを書きたいけど……伝えたい気持ちを言語化出来ない……)


どうしても伝えたい事を、言葉に出来ない日が時にはあります。


ファンレターを書きたくとも、思い通りにいかない時には『届け星』を作家さんに贈るという方法を選んでいます。


『ご自由にお取り下さい』


そう書かれている蒼い箱の中には、同じ蒼い色の『届け星』のシールが何枚か入っています。


気持ちを言葉に出来ない場合には、その気持ちと同じ数だけの蒼い『届け星』のシールを繋げてシールの面に本のタイトルを書きます。


準備を整えると、届け星用ポストへとそのシールを投入すれば、作家さんへと蒼い『届け星』のシールが届くわけです。


(ファンレターは書けずにいたけど、その分の『届け星』……喜んでくれますように!)


私は窓際から聞こえる雨の音を受け止めて、また次のストーリーへと手を伸ばすのでした。














































『なろう』を図書館化して、少し遊んでみました


いかがでしたか?



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