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花占い

「好き、嫌い、好き……」


 乙女が白い花を手にしている。


「……好き、き……くっ」


 運悪く偶数だった。それを投げ捨ててしまった。

 次は赤い花。


「……好き、き……んもー!」


 重ねて偶数だった。それも足で踏まれた。


 賢い娘、ニヤリとしながら黄色の花に手を。


「嫌い、好き……」


 やがて


「……好き、き……くっそー!」


 何故か今度は奇数だ。


 鬼のように花をむしりまくった運の欠片もない娘。


「もう手痛いし」

 

 それもそのはず、植物園だ。




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