「二百文字」も積もれば塵となる

諺 その8

「今日学校で、のれんに腕押しって習ったけどさあ。イマイチ意味が分からないんだ」

　これにママ

（のれんに、腕押しかあ？　お！）

　つい大声で

「お馬鹿なことね！」

「最近、何気に真剣だよね？」

「ま、まあね」

　確かに自信が芽生えつつある。

「でね、似たような言葉を探してこいって」

（ムムッ？　敵もなかなかやるなあ）

　ここではた、と

（何かあったな？　確か、釘かなんか？）

「あ、あったあった！」

「なになに？」

「床に釘っ！　えっへん！」