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クール便

「大人しく中へ入りな」


 ナイフを突きつけられた木俣さん


「はいな」


「次に開けた頃には、すでにおだ仏だな」



 クール便の中に閉じ込められた探偵だが、あっさりと手首のロープを解き


「確かに寒いが、冷却装置もない、あくまで保冷だからな」


と、点けたライターで物色し出した。




「もうとっくに――」


 ドアを開けた男、目から鱗だ。

 何と中では探偵が、一升瓶片手に塩辛をつまんでいる。

 


 悪運強き女、冷蔵タイプで命拾い。冷凍だったら――



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