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所謂――吹雪の山荘

 吹雪に閉ざされた山荘内。


 一階の自室で、茜がナイフを手に

「チャーリーのヤツ、許さない」

 隣の部屋では、緑がこれまたナイフに目をやり

「南條君……死んでね」

 一方、二階では葵も

「このナイフで、進を!」


 嘘のように、すっかり晴れ渡った翌日。

 今、山荘に残されたのは、三ヶ所に刺し傷が残っている屍、ただ一体のみだった。

 そしてその内ポケットからは、免許証が顔を覗かせている。


――昭和62年〇月△日生、チャーリー=南條=進


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