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或る決意

 目の前の蝋燭を見入っている、一人の老人


「消える前の蝋燭、一瞬だけ明るくなる……か」


 やがて思い立った。


「わしも既にこの歳……よし、一泡吹かせてみせるぞ!」



 早速銀行へと向かった老人、その足で――


「キャー! おじいちゃんって、気前いいー!」


「じゃあ、もっと上げちゃおう!」


「ワー、サンキュッ!」


 そんな大喜びするキャバ嬢を、満足気に眺めている老人。


――どうやら一泡吹かせたい相手は、世の中ではなく、妻だった模様



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