「二百文字」も積もれば塵となる

バレンタインデー

※寝起きの、軽いウォーミングアップ。

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「香織さあ、いま気になる人がいるんだ」

「明美って惚れっぽいよなあ」

「え？　た、確かに二度大失恋したけど」

「その時、電話で泣きじゃくったのは誰だ？」

「でも、三度目の正直って言うじゃん」

「二度あることは三度ある、ともね」

「すぐ茶化すんだから」

「違うよ。熱くなりすぎるんで、親友として注意してるんだ」

「あ、ごめん。でも、やっぱりここはバレンタインも近いことだし……善は急げだ！」

「……急いては事をしそんじる」