「二百文字」も積もれば塵となる

再再再……女流探偵登場

　いつもの如く、容疑者の前で演説を始めた女流探偵。

「真犯人は……百パーこの中にいます」

　この一言に

「んなもん、わかりきってるやろ！」

「そそ。今更、何を仰ってるのかしら？」

「ぼ、僕じゃない！」

「わ、私だって、違うもん！」

　ここで女流探偵、さらにその顔を目の前まで近づけ

「ホント、往生際の悪い御方だこと」

「……」

「何役やろうとも、ここには貴方一人しかおりませんが？」

「……てめえの方こそ、数倍も役者じゃねえか」

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挿絵は出版物の表紙より……って、もう五年も前のことなんだあ。by木俣