「二百文字」も積もれば塵となる

続・シンデレラ新説23

「ここらでいいかなあ？」

　ドアの前で、その右の靴を器用に脱ぎ捨てたシンデレラ。これも練習の賜物です。

　そして、その背後からは

「ま、待って！　せ、せめてお名前でも！」

――しかし、すでに彼女はドアの向こう側です。

「さ、カエルさん、早く馬車を！」

「ゲロゲロ！」

「トカゲさんらも、早く早く！」

　だが、一人だけ微動だにしません。

「もう、面倒臭いなあ！　ほら、イモリさんも早くってば！」

　こうやって、無事に城を脱出しました。