「二百文字」も積もれば塵となる

剣道

「剣道女子選手権大会連覇を狙う河内三段。初戦の相手は木俣六級です。資料によると、剣道歴三ヶ月で……これはおそらく誤植かと思われますが、上段の構えとのことです。如何ですか、名誉六段？」

「わざわざ胴に若葉マークを貼らんでもよかろうに」

「さ、試合開始です。河内三段、いつもの華麗な足さばきが……ん？　名誉六段、何故か固まってますね？」

「はああ？　め、面が後ろ前？」

「どうやら資料通りの……冗談の構えのようです」