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続・桃太郎新説21
すぐに島の表側へと跳んでいった猿に続き
「よっしゃ、この俺様も!」
「わ、私も行くたいね!」
すぐにその後を追う二匹でしたが、肝心要の主役ときたら
「こ、これがなかなか険しくて」
目の前の岩々に、たいそう苦戦しています。
「おい? 何を突っ立ってるんだ?」
表側の砂浜まで駆けてきた犬でしたが、何故か目の前にいる猿が固まっています。
「あ、あれ、見てみ?」
「な、何だ?」
訝りながらも、指差す方に目をやった犬でしたが――
※千三話までで、総文字数が202,055文字。本来ならば200,600なので、およそ1,500のフリガナを打ったことになるのか。