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騎士王は多才、グラディールは策士

 すべての戦で、騎士王は重装甲、剣、重装甲の盾を用いて戦っていた。しかし、グラディールとの決闘じ、彼女は軽量型の鎧を胸部と手にしか付けておらず、かなり運動性に要点を置いており、それに合わせて武器も双剣にし、インファイトをしますと言わんばかりな装備だった。

 騎士道の王である彼女のオーラを感知できるのはグラディールのみで、凛々しい容姿以上の威圧がとても重くのしかかった。

 ここは慎重に小回りの利く円形型の盾と短剣で忠実に対応をしなければ手数の不利で負けるかもしれん。魔法もいつでも発動できるようにしなければ、万が一にも負けるかもしれん。

 いつにもまして慎重になるグラディールに残された時間はとても短かった。何故なら、一年の魔法科が決勝まで勝ち残り、賢者をも倒し、更には見たことも無い魔法を操るので、会場は袋詰め状態となっており、観客も始まるのを今か、今かと待ち望み、開始を急かしているからである。

 戦術を決める余地はなく、決闘場内に放り出された。そして、開始の合図が響いた。

 グラディールは初撃に乱舞が来る事を予想し、身構える。しかし、飛んできたのは大量の水だった。観客が攻めようとしないグラディールに投げつけたと思ったが違った。騎士王の魔法だった。彼女は地面を全て濡らし、踏み込みが甘くなるように仕掛け、接近を開始する。

 初撃は盾を右から回し蹴りを放ち、盾を弾く。そして、回転の勢いを利用し回転切りを放つが、ギリギリのところで短剣の防御が間に合った。

 いったん距離を取り、再度かなり前へ体を倒した状態でかなりの勢いをつけて先ほどとは少し離れた位置より飛び上がる。その際、足を曲げて盾もろともグラディールを吹き飛ばすように見えた。

 グラディールはそれに反撃のチャンスを垣間見たのか、突きを放つ。しかし、彼女は地面を滑り、グラディールの股下を通り抜ける。その際に両太ももを切りつける。これが彼女の本当の狙いだった。完全なタイマンでの一度限りの一撃離脱戦法を編み出した。そして、その効果は一般人には効果があり過ぎる技だった、そうグラディールを除き。

 本来ならば、立てなくなる部位に攻撃を食らったのだが、急速に回復し距離を離す。この少々トリッキーな動きを取り入れた相手には堅実な戦いが通じないと。

「面白いぞ小娘。我もそろそろ真剣に、いや全力全開で行かせてもらう」

 重い装備を外し、盾と短剣を魔力に還元する。守るものをすべて捨て、上半身裸となった彼の肉体は引き締まっており、観客もおぉ、というほどの物だった。

「獲物はどうした?もしかして素手で戦うか?」

「馬鹿な事を言うな。適材適所だ」

 そう言い放つと魔法陣を一気に展開する。そこから出てくるのは魔法ではなく剣であった。

 初手はクレイモアを二本取り出し、魔法陣を停滞させる。そして、一気に距離を詰め寄るかと思わせたがしかし、グラディールはクレイモアを投げ始めた。

 そのクレイモアには爆発のエンチャントがされており、一定の距離に入ると自動的に爆発を起こす。そのエンチャントが掛かったクレイモアと普通のクレイモアを投げまくる。しかも、相手の進行方向を読み、行く手を遮るように。

 そして地面は爆発するクレイモアとそうでないクレイモアが多く突き刺さっていた。しかhし、その比率は爆発する物の方が多い。

「自分の行く手を塞いで何がある?戦術を一から学んだ方が良いのでは?」

「戦術よりも戦略を学べ」

 要するに最終的に勝てばよいというのがグラディールの現状の発想で、騎士王の発想の方が現状では当てはまる。勝つための経路を作るのが戦術である。

 しかしながら、もちろん騎士王にはどれが爆発するのかは分からないがグラディールは全てを把握しているので結局のところ身動きが取れないのは騎士王側である。

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