お仕事終わりです!
今日も無事にお仕事完了です。少し問題が発生しそうになりましたが、封印も出来ましたし、結果オーライです!
「ヨクナイ、コンカイウンガヨカッタダケダ」
「何故…何故私の心の声が分かるのですかーー!」
私が叫びながら立ち上がったせいで、今回の報告書を書いていた机から、回収した本が落ちました。ダメです!間に合いません!と、その時。
「相変わらずのおっちょこちょい。直らないものだな。」
「お師匠様!」
突然のお師匠様登場です。風が本を師匠の手の元へ運ばれていきます。私には無い魔法の力、羨ましい限りです。お師匠様は、この世界の管理人にしてボス。要するに会社の社長様です!お名前はございますが、ごく限られた方のみしか知りません。そうです、名前は誰かを縛り付けるものなのだから。安易に名前をお知る訳にはいきません。ましてや、育ての親を私が縛るなんて到底無理です。
「お師匠様、今日はどうされましたか?」
「そろそろ魔力を補充しないと使えなくなるかと思ってね。ついでにお前の顔を見に来た次第さ。さあそこにお座り。手を出して。」
私は立ち上がったままの状態でいたので、お師匠様から促されるがまま、また座り直しました。
「おや、今日は彼は居ないのかい?」
「私の代わりにおつかいに行って貰っています。キョーヤとももっと仲良くなって貰いたいので!」
「それはまた…ある種の拷問だな(小声)」
「最後なんとおっしゃられましたか?すみません、聞き取れなくて」
「いや、お前には関係の無い事だ。さあ、始めよう」
お師匠様は近くにあった椅子を寄せて来て座り、私の両手を軽く握り目を閉じる。私も目を閉じる。両手からお師匠様の魔力が入ってくるのが分かります。とても優しくて暖かい物が体に巡ります。私の体調に会わせてお師匠様が魔力を分けてくださるので、とてもありがたいです。
「よし、こんなものだろう。どうだ?どこか不調はあるか?」
「全然です!いつもありがあとうございます!」
「なら良い。今回こそはちゃんと報告書を期限以内に出すように。ではな。」
うっ、痛い所を突かれました…未だに馴れない報告書。難しい壁です。こう難しい事に挑戦するとどうしても眠気との戦いになってしまうのです。
ソシテユウゲンジッコウ
私は寝てしまっている。懐かしい夢を見ながら。