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黒。そして白。番外編~群れのはぐれもの~

作者: 黒羽烏

 吹雪がごうごうと吹き付ける季節、一匹の小さな狼が針葉樹林の森に入り込んだ。その狼は近隣の群れでは珍しい、黒い狼だった。

 彼は何も言わず黙々と何かを探すように歩いていた。


 サクッ……サクッ……サクッ……


 新しい足跡をつけては吹雪にかき消される。

 彼の後を追うのは至難の業だった。


 サクッ……サクッ……サクッ…………


 そして静かに止まると上を見上げた。

 「ついた……」


 そこには一本の高い気が生えていた。


 その狼はその木の根元へ毎日通った。群れの誰にも知られないように。

 そして彼はそこでさまざまなことを覚えた。早く走る方法、木の上りかた、静かに飛び降りる方法。どれも、彼をより強くした。


 やがて冬が終わり、春が来た。雪が解けだしその木の周りには緑が広がった。鳥が歌い蝶が舞う。とても美しく幻想的な世界だった。

 しかしある時突然その平和な世界が終わりを迎えた。その狼が毎日そこへ行っていることが群れの狼にばれてしまったのである。そしてその楽園は群れの狼たちによって破壊された。

 大人の狼ならまだしも、子供の狼だったので仕方がなかった。彼は黙って諦めざる負えなかった。




 彼は群れの狼に憎しみを覚えた。

 群れから忌み嫌われる彼が唯一物を学ぶことができた場所を大した理由もなく破壊されたのだ。

 彼はそこで多くのことを学び多くのものを見聞きした。彼の唯一の心の休まる場所でもあった。


 彼は姿形を失った楽園に別れを告げて一人誓った。

 「絶対に奴らを一匹残らず殺してやる……」



 その数年後、彼は大人になり群れを抜け出した。

 そして彼の復讐劇が始まった。

 ついに来ました!!


 番外編です!! と、言ってもこれこそ設定上あまりおかしくならないように半分無理やりねじ込んだ即興ですが(笑)


 もしも誤字脱字なんかがあったら教えていただけると助かります。

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