どうしてこうなった!?
イファンはリアが目覚めて、少し自分の周りを見渡して自分達に気付いてくれたと思った瞬間
「我が愛しい子、気分はいかがですか?」
思わずリアに声を掛けた。本当は向こうが声を掛けて来るのを待つ事をチェリーと約束したが
思わず掛けてしまったのだ
しまったっと思った頃には案の定ベット越しに自分の正面にいたチェリーの顔は般若のように変形していた
チェリーだって、最初に声を掛けて一番に自分を認識して貰いたかったのだ。
だが、それは2人共思うことなので我慢したのだ。なのに、イファンが約束を破ったので、元々我慢をする行為が嫌いないチェリーは思わず顔を歪めたのだ
しかし、
「あの、私さっきまで森にいたと思うんですけど。ここは?」
リア質問した途端顔は聖母マリアのように優しい微笑みに変わり
リアの手を取り質問に答えた
「ここはイファンの屋敷なの
ごめんなさいっ!私あの森にあなたがいるって知らなかったの!
なのに、こいつが放った炎が森に広がる前に食い止めなきゃって思って思わず氷をあなたの上に落としてしまったの!
ほんとっっにごめんなさい!こんな、私を許してくれる?」
チェリーは手を握ったままご主人様の許しをこう子犬のように上目遣いでリアを見上げた
勿論イファンを下げることも忘れずにだ
(えっ、やっぱりあたしあれに当たったのね。とゆうか、この人達ってあの一族の方よね?うわぁー関わりたくないなー。早く王様に報告しなきゃだし。)
「はあ、一応あれに当たったみたいですが今のところ外傷も無いですし大丈夫です。あのー私の荷物はご存じないですか?」
取りあえずリアはこの2人の機嫌を損ねないように尋ねた
「申し訳ございません。あなたが重症で他をみる余裕が無くあなたをここに運んできたのです。ですから荷物の有無は分かりません」
(まずいっ!あれを探しに行かなきゃ!)
「あっ、そうですか。では私は用事があるので失礼します。休ませていただきありがとうございました」
とても申し訳なさそうイファンは謝ったが正直そんなことより、
自分が今まで色んな事を我慢して取ってきた証明をはいそうですか、と素直に聞くことなどとうてい出来ないリアは取りあえずこの屋敷を出て、探しに行こうと思った。
「ちょっと待ちなさい。今まで寝込んでたんだからせめて明日までゆっくり休んで行った方がいいわよ
」
なにか、焦っているのを感じ取ったチェリーは慌てて止めに入ったしかし
「いえ、私は大事な書類を無くしてしまったのです。それは王様に渡さないといけないもの、どうか行かせて下さい」
リアの必死な訴えと自分たちがその書類を無くした原因を作った自覚があるのでどうやってこの屋敷に留まって貰うかをチェリーが考えていると
「でしたら、私達の使い魔を今日あなたが倒れた場所とその下の川の中もお調べします。後その近くには誰も近づかないよう見張りも付けておきましょう。そして明日の朝3人行くのはどいかがですか?」
(なんで、そこまでしてくれるんだろう?)
「分かりました、では、ご好意に甘えさせて頂きます。よろしくお願いします!」
傷が完全に治ったとはいえせめて今日だけはゆっくりして欲しいと思いとっさに出したイファンの提案が通り2人は内心ガッツポーズをした。
しかし、あまりにも良すぎる待遇に少しビビってるリア
「あの、えーと改めましてリアです。明日はよろしくお願いします!」
「可愛い!チェリーよ、よろしくね♡」
「この屋敷の主のイファンです。もし何か必要な物があればなんでも仰ってくださいね」
(おおう、なんたこの待遇マジ恐い)